2019秋(2019/7-9月期)終了アニメ第54回調査

2019/7-9月期終了アニメアンケート (第54回調査)
http://anime-research.seesaa.net/

{総評、寸評など}
彼方のアストラ,A
SF少年マンガの決定版のような原作を最大限活かした文句ないアニメでした。冒頭いきなり宇宙空間に一人で漂ってるアリシアのゼログラビティみたいなシーンから始まって、そっからゆるいギャグアニメにつながった時はどうなるのかと思ったけど、テンポのいい展開に引き込まれていった。概ね原作通りだったけど、1話が結構手が入ってて、アニメ版の流れを作りました。アリシアの回収シーンとかアリシアをキャッチした後戻ってくるとこでサスペンス膨らませてるのは、考証入ったのかな。


2019秋調査(2019/7-9月期、終了アニメ、48+7作品) 第54回

01,MIX,x
02,ギヴン,x
03,フリージ,x
04,鬼滅の刃,x
05,愛玩怪獣,x
06,手品先輩,x
07,闇芝居 七期,x
08,グランベルム,x
09,コップクラフト,x
10,まちカドまぞく,x
11,スタミュ 第3期,x
12,彼方のアストラ,A
13,ソウナンですか?,F
14,魔王様、リトライ!,x
15,フルーツバスケット,x
16,ダンベル何キロ持てる?,x
17,キャロル&チューズデイ,x
18,かつて神だった獣たちへ,x
19,ナカノヒトゲノム【実況中】,x
20,おしりたんてい 第3シリーズ,x
21,トロールズ:シング・ダンス・ハグ!,x
22,われしょ! 我ら! 小動物愛護委員会,x
23,キラキラハッピー ひらけ! ここたま,x
24,テレビ野郎ナナーナ わくわく洞窟ランド,x
25,機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星,x
26,ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかII,x
27,ロード・エルメロイII世の事件簿 魔眼蒐集列車 Grace note,x
28,うちの娘の為ならば、俺はもしかしたら魔王も倒せるかもしれない。,x
29,通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?,x
30,可愛ければ変態でも好きになってくれますか?,x
31,カードファイト!!ヴァンガード 続・高校生編,x
32,アイカツフレンズ! かがやきのジュエル,x
33,この世の果てで恋を唄う少女YU-NO,x
34,イナズマイレブン オリオンの刻印,x
35,FAIRY TAIL ファイナルシリーズ,x
36,Re:ステージ! ドリームデイズ♪,x
37,博多明太! ぴりからこちゃん,x
38,ありふれた職業で世界最強,x
39,荒ぶる季節の乙女どもよ。,x
40,からかい上手の高木さん2,x
41,戦姫絶唱シンフォギアXV,x
42,女子高生の無駄づかい,x
43,とある科学の一方通行,x
44,異世界チート魔術師,x
45,遊戯王ヴレインズ,x
46,胡蝶綺 若き信長,x
47,(全22話) 凹凸世界,x
48,(全39話) ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風,x
49,(1期) ムヒョとロージーの魔法律相談事務所,x
50,(特番 8話) 指先から本気の熱情 幼なじみは消防士,x
51,(特番 4話) グリザイア:ファントムトリガー THE ANIMATION,x
52,(ネット配信) ファイトリーグ ギア・ガジェット・ジェネレーターズ,x
53,(ネット配信) みるタイツ,x
54,(7月終了) わしも (7期),x
55,パウ・パトロール,x

(以下、自由記入)
(リストはここまで)

秦和生「カイニスの金の鳥」

カイニスの金の鳥 1

カイニスの金の鳥 1

19世紀初頭のイギリス、女性の書いた小説がまともに取り合ってもらえないので男性名で原稿を出版社に送った少女リア。首尾よく出版の運びとなり、彼女は男装して、男性としてロンドンで暮らすことになった。軽妙な会話でポンポンと話が進んでいく。まだ始まったばかりだけれど、とりあえず続きが読みたい。元気な女の子が自分の才能を信じて世界と戦う話は好き。作者の「和生」は男性名だけど、絵柄は女性っぽい。
19世紀初頭のイギリスで牧師の娘、というとブロンテ姉妹だけど、別に関係はなさそう。
カイニスというのは、ギリシャ神話に出てくる女性で、神に願って男性になったとされる。後に酔っ払ったケンタウロスに殺されるが、死後その魂は金の鳥になって飛び立ったという。
気に入ったら、中世ルネサンス期のイタリアを舞台に、貧乏貴族の娘が偏見と戦いながら女流画家として身を立てていく「アルテ」もどうぞ。現在11巻まで出てます。

herecy8.hatenablog.com herecy8.hatenablog.com
herecy8.hatenablog.com herecy8.hatenablog.com

伴名練「なめらかな世界と、その敵」

なめらかな世界と、その敵

なめらかな世界と、その敵

SFが好きすぎる作家がSF愛を惜しみなく注ぎ込んだ驚異の短編集。様々なSFネタをバラエティ豊かに取り揃えて、新たな味に仕立て上げている。文体を作品に合わせて硬軟自在に変え、しっかり雰囲気を作ってる文章力がすごい。人物造形から様々な組織、社会描写も説得力があり、作品毎に凝らされた趣向をしっかり支えている。

うだるような暑さで目を覚まして、カーテンを開くと、窓から雪景色を見た。

最初の表題作の書き出しからこんな感じ。いきなり胸倉を掴まれる。もちろんこれは「雪景色が見えた」のではなく、「見た」でなくてはならない。異常気象による大積雪の夏を選んでるのだから。表題作「なめらかな世界と、その敵」では、みんなが「乗覚」によって無数の平行世界を好き勝手に選択して切り替えできる世界が舞台となっている。そんな乗覚世界で、友人が事故で乗覚障害となり、ただ一つの世界に囚われてしまったら、という物語。文章の途中で状況が変わり、矛盾したような描写が続いて、前衛文学というか、筒井康隆風というか。でも実は青春小説なんです。
巻末の「ひかりより速く、ゆるやかに」は修学旅行生を乗せたのぞみ123号の時間が、横浜名古屋間で、2600万分の1に低速化してしまう話。ちなみに作中で出てくる、「恐怖の館」「地球はプレイン・ヨーグルト」「山手線のあやとり娘」など叔父さんの車の中の小説は、低速化ものを含んだ短編集とかだ。
物語は新幹線の外側での対応を、いかにも現代社会を反映して細かく描きつつ、びっくりするほどさわやかな結末を迎える。
そのほか、明治時代の日本SF黄金期を記録文体で綴る「ゼロ年代の臨界点」は妙に説得力のある偽史モノ。作中作に出てくる短歌が、なんだかまどマギっぽい。

夜もすがら契りし事を忘れずは こひむ涙の色ぞゆかしき

時間SF+百合だし。
「美亜羽へ贈る拳銃」は感情を操る脳科学がネタ。結婚式で花嫁と花婿が、お互いの頭をナノマシンが仕込まれた銃で撃ち合うという、なかなかブラックな趣向がある。仕組まれた愛情、というとガンスリを思い出す。そういえばコニー・ウィリスの「クロストーク」でも恋人同士で脳手術を受けてたな。切ない話ではあるのだけれど、最後の一文でハッピーエンドになってるという解釈でいいんだと思う。
ホーリーアイアンメイデン」は戦前日本を舞台にした書簡小説。超能力を持った姉と、持たない妹の、姉妹百合だろうか。しかし作品毎に文体を使い分けてるのすごいな。
「シンギュラリティ・ソヴィエト」はシンギュラリティを突破したAIが支配するソ連が舞台のディストピアもの。大量にクローニングされたレーニン集団が労働力として鉄道建設に投入されたりとか、ソ連製AIのセンスがなかなか素晴らしい。真顔のまま、最後まで悪い冗談で突き進む。ある意味、一番好きかも。
将来や別の世界ではなく、あくまで(作中人物にとっての)「今、ここ」の現実にこだわり、肯定しようというベクトルが読後感の良さに繋がってる作品が多いところが、新しいSFかなと思った。

リン・トラス「図書館司書と不死の猫」

図書館司書と不死の猫

図書館司書と不死の猫

人語を話すネコと司書、というのでファンタジーかと思ったら、ホラーでした。表紙とかもホラーっぽくなかったし。たしかに帯には「不思議でブラックな物語」と一緒に「M.R.ジェイムズに影響を受けた」とも書いてあった。より正確にはホラーというより奇妙な味、というべきでしょうか。血腥い、悍ましい事件が起こったり、悪魔崇拝者の記した私家版のパンフレットとか、蠱惑的でホラーな道具立てが揃ってますが、軽妙でユーモラスな語り口と、奇妙な登場人物たちの造形によって、独特の味わいになってます。重要な鍵を握ってるんだけれども、話を聞こうとすると延々脇道に逸れてしまって肝心の話になかなかたどり着けない博士とか。なんかちょっとモンティパイソンっぽい感じでしょ。
あと、ホームズのセリフを引用したいが為にワトソンと名付けられた犬とか。「来い」って呼ぶときには、「都合がよければ、すぐにこい。悪くても、すぐにくるんだ。」って呼ぶの。ステキでしょ?
物語は、図書館司書を定年退職し、愛妻を亡くして失意のうちにあった主人公のもとに、奇妙なメールが送られてきたところから始まります。メールには、いくつかのファイルが添付されていました。そのファイルはウィギーという男の書いたメモなどで、彼の姉はウィギーに電話をよこした直後、失踪したというのです。そして、共に添付されていた音声ファイルでは、姉の飼い猫であったロジャーが、自らの過去を人語で語っていました。ロジャーはおよそ100年近く前、キャプテンと名乗る大きな黒猫と出会い、不死となったというのです。ネコは昔、現在のように弱く愚かになる前は、もっと賢く偉大な力をもっていて、その力を復活させたのです。
面白半分に調べ始めた主人公はやがて、そのキャプテンが妻の死と関わりがあるのではないかと疑い出します。
ゴシックホラーのパロディというより、パスティーシュかな。邪悪なネコを封じる呪物がアレだったりするけど。もともと愛猫家だった著者は、本作執筆後、イヌ派に転向したそうです。実は転向文学なのかもしれない。

彼方のアストラ

宇宙旅行が身近になった未来、高校の授業の一環として行われる惑星キャンプ。そこではランダムに組み合わされた8人がグループとなり、自然公園となっている惑星で学生だけで5日間生活する。全く安全なはずだったが、主人公たちの前に突然謎の光る物体が出現し、瞬時に5千12光年彼方の宇宙に飛ばされてしまう。軌道上に放置された宇宙船に辛くも避難することはできたが、水も食料も足りず通信手段もない。彼らは故郷まで無事に帰りつけるのか。
キッチリ6巻で完結するSF少年マンガの決定版を原作にした文句のないアニメ化。原作が綿密な構成で大量に伏線張り巡らして、しっかり回収しつつ、広げるだけ広げた風呂敷を、大ネタをぶっ込んで一気に畳んでいく。その後のエピローグも付いてて、なんかもう教科書にでもしたいようなマンガです。登場人物紹介を趣向をこらしながら繰り返したり、その後の展開のための前振りをいくつも組み合わせて、メインプロットに引き込む仕掛けにムダがなさすぎて怖いくらい。
次々と襲いかかるピンチを乗り越えつつ、スパイは誰かみたいな心理戦も交え、最後には世界の謎に迫るという王道活劇。未知の惑星探検、というと意外な環境と驚異の生態系、みたいな興味もあったんだけど、その辺はせいぜいキノコ世界くらいで、あんまり突っ込んでないです。下手にそっち入れると本筋ブレるしね。
チームの中に「敵」が紛れ込んでるらしいけど誰かわからない、というのは結構定番のサスペンスで、アリステア・マクリーンとかよく使ってたよね、ナバロンの要塞とか。でも、このシチュエーションだったら、やっぱり「11人いる!」リスペクトでしょう。11人いるにも、男女両性が未分化状態の異星人が登場するんですよ。一定の年齢以上で、選ばれた個体が男性になる、っていう。王様も両方出てくるし。
アニメも原作を最大限活かして、端折るとこと膨らませるとことうまくバランスをとってる。なんかすごく、幸福なアニメだと思う。
冒頭いきなり宇宙空間に一人で漂ってるアリシアのゼログラビティみたいなシーンから始まって、そっからゆるいギャグアニメにつながった時はどうなるのかと思ったけど、テンポのいい展開に引き込まれていく。アリシアを宇宙船に回収するシーンは、原作だと無事アリシアをキャッチするまでは盛り上げて帰りはサクッと戻ってたけれど、アニメでは戻るとこもサスペンス入れて盛り上げて、後に続くエピソードにしてた。多分、放したワイヤーは運動エネルギーがそのまま残ってるから、暴れて掴めないんだと思う。考証が入ったんじゃないか。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝 永遠と自動手記人形

期間限定上映ということで、予定を繰り合わせて見に行ったんですがすでにパンフは売り切れていました。なんてこと。なお記事は「ネタバレあり」です、為念。
劇場版です、シネスコです。横長のシネスコ比率画面で見るとあらためて、画面構成カッコいいなあと思いました。例えばヴァイオレットとイザベラが、一方の壁が鏡になってるホールでダンスの練習をしていたシーン、二人が画面の右端に立ち、画面の左端に鏡に映った二人が立っているところ。例えば、ヴァイオレットがテイラーを手伝って、エイミーに手紙を書くシーン、やはり二人が画面の右端に寄って、薄暗い他に誰もいない部屋の空間が大きく映し出されるシーン。レイアウトっていうんでしょうか。人物と背景の対比とか、構図とか、光の加減とか。それを支えてるのが京アニ作画な訳ですけれども。テレビシリーズから作画の異様なクォリティが話題でしたけれど、なんか画面が自然というか、この完璧なシーンを支えるために奉仕してるというか。演出から何から合わせて、非常に高いレベルで均衡してるという映画でした。石造りの建物の巨大な空間と、寮の狭い廊下や階段、そして屋外の木立の光の対比。木立の中を歩いていくシーンの瑞々しい鮮やかさとか、硬く冷たい義手の柔らかな暖かさとか。圧巻は舞踏会シーンでしょうか。「美女と野獣」を思い出しました。ディズニーがゴリゴリのCGでグルングルンカメラ回しまくってましたけど。ヴァイオレットの姫騎士ぶりもさることながら、大ホールでのモブも合わせた豪華な舞踏会、贅沢なシーンでした。そして最も美しいシーンはラスト近く、草むらの後ろで木漏れ日に照らされていたテイラーの横顔でしょう。瞳のアップと足元のアップが多用されるのは、なんか京アニっぽい絵面だねえ。
お話は前半は名門貴族の娘イザベラの家庭教師となったヴァイオレットが彼女の閉ざされた心に寄り添い、イザベラが心を開いていく話。後半はそのイザベラの生き別れた妹テイラーと、ヴァイオレットの同僚で配達人のベネディクトの話。そして二つの話をつなぐ2通の手紙。
テイラーは思いっきり元気な幼女で、健気だし可愛いし、で後半の要です。イザベラは名門貴族の娘という枷に捕らわれて自棄的になってますが、戦後の混乱を一人で生き抜いてきた逞しさがありますし、元来明るく頭の良い女性のようです。もっとイザベラの話を見てみたい、イザベラ主人公で1本見たい、と思わせる魅力があります。
しかし、全寮制の女子学院でも、校内に侍女を連れて来る貴族にとって、侍女と同室で寝起きするというのはあり得ない感覚なのではないんだろうか。デレてからのイザベラならともかく。授業のシーンではヴァイオレットの他にも教室の後ろで控えてる女性がいたので、他にも侍女を連れてきた貴族の娘はいたと思われるし、そのための部屋も用意しているものなのではないだろうか。まあ、そもそも王家に連なる名門貴族が子女の教育に他国の民間会社のドールを雇うか、という気もするけれど、シャペロンじゃなくてガヴァネスなら、それもアリかな。でもデビュタントと言いながらイザベラお嬢さん、ずっとヴァイオレットと踊ってたよね。婿候補になるような人も来ていなそうで、完全に校内ダンスパーティっぽかったけれど、それでもやはりデビュタントなんだろうか。とかまあ、突っ込みたいところが無いではなかったけれど、ヨーロッパの文芸映画みたいな綺麗な染み入るような佳品でした。
入場者特典は「アン・マグノリアと一九歳の誕生日」、毎年誕生日に亡くなった母親からの手紙が届く女の子の話ですね。原作小説未読でずっと来てて、初めて読んだんですけれど綺麗な小説ですね。主観描写が流麗な文体で綴られていて、短いながらしっかり読み応えのある短編小説でした。ビジュアルイメージが強いというよりは、文章の紡ぎ出すイメージが強い感じ。原作もこういう小説なのか。これをアニメにしようっていうのは、えらくチャレンジングだったんじゃないだろうか。

香月美夜「本好きの下剋上」第四部貴族院の自称図書委員 VIII

第4部第8巻、通算20巻。いよいよ第4部も残りあと1巻。今回はメルヒオールのお披露目ということで、プロローグはメルヒオール視点。ブリュンヒルデの妹ベルティルデや、ユーディットの弟テオドールも初登場で、微笑ましく始まります。4部クライマックス前で、ローゼマイン待望のお魚料理から始まる騒動とか、平和な日常が続きます。ライゼガング最長老との駆け引きとかもありますが、これはまだ小手調べ。フェルディナンドが領主会議に呼び出されたあたりからどんどん不穏になっていきます。

わたくし、神官長を脅迫しておきます。

「選択」の章は全編を通しても屈指の名場面。ローゼマインの言葉がフェルディナンドを決定的に変化させた隠し部屋での話し合いです。第4部の感情的なクライマックスはここなんだけど、でもまだサスペンスというか、話の流れ的なハラハラドキドキのクライマックスが次巻に残ってるからね。
エピローグはディートリンデ視点でゲオルギーネとグラオザムの陰謀の一端が垣間見えます。ローゼマインからは見えない部分ですね。ディートリンデって、明らかにゲオルギーネに利用されて振り回されてるだけの存在だけどその自覚もなく、本当の意味での見方は誰もいないし、うっかり書き込んでくと結構可哀想なキャラで同情を集めたりしかねないんだけれど、筆を抑えてますね。まあ性格最悪だし、一番目立つ憎まれ役なので、あまり掘り下げてもね。
巻末のSS1本目は、フェルディナンドを救えと、完全に逆方向に向かって走り出すハイスヒッツェ視点のダンケルフェルガーの話。ヒルデブラント王子の母であるマグダレーナとフェルディナンドとの学生時代のエピソードなんかもチラリと出てきます。2本目はエックハルト視点。フェルディナンドに名捧げしたエックハルト、ユストクス、ラザファムとフェルディナンドとの重要な話し合いについて。エックハルトの心酔っぷりが遺憾無く発揮される主従エピソードです。ローゼマインに対する時、ジルヴェスターに対する時とはまた違った、フェルディナンドも見れます。
特典SSはトゥーリ視点でベンノとカーリンの話。トゥーリの初恋の話でもあります。読者アンケでも要望が高かったエピソードだったと思う。ベンノって重要なキャラなんだけど、個人的な背景についてはどれも間接的に一部が語られるだけど、直接的にはほとんど語られないんだよね。
あと、特別限定版にはアニメ第1話のDVDがついてきます。OP、EDなしの本編だけですが。いきなり神官長がマインの記憶を探るあのシーンから始まって、「え、ここから」とビックリします。そのあとはプロローグに繋がって、これはPVでも流れてましたね。そこからはまあ駆け足ながら原作通りで、市場で見かけた本に触らせてもらえず、こうなったら自分で本を作るんだと決意するところまで。ちょこちょこ三頭身マインが出てきて可愛い。
現代人にはかなり刺激の強いカルチャーギャップの洗礼は結構マイルドになってましたね。原作読んだときは、バーチャル中世生活体験、みたいな感じがあったんだけど、もうなんども読んでるからかな、アニメで見てもそれほどではありませんでした。キャラはどうしても小綺麗になるのはアニメとして仕方ないけど、でも部屋の中の薄暗さとか埃っぽさなんかは描写されてました。
しかし、キャラデザは基本椎名優ベースだけど、それでなくても鈴華バージョン、波野バージョンがあって、さらにアニメ版まで出てきて公式のバリエーション多すぎないか。

【合本版 第一部】本好きの下剋上(全3巻) 本好きの下剋上(合本版) (TOブックスラノベ)
【合本版 第二部】本好きの下剋上(全4巻) 本好きの下剋上(合本版) (TOブックスラノベ)
【合本版 第三部】本好きの下剋上(全5巻) 本好きの下剋上(合本版) (TOブックスラノベ)
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません?第四部「貴族院の自称図書委員I」 (TOブックスラノベ)
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません?第四部「貴族院の自称図書委員II」 (TOブックスラノベ)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員III」

herecy8.hatenablog.com herecy8.hatenablog.com herecy8.hatenablog.com
herecy8.hatenablog.com

香月美夜「本好きの下剋上」第四部貴族院の自称図書委員 - ねこまくら]
香月美夜「本好きの下剋上」第四部貴族院の自称図書委員 - ねこまくら
香月美夜「本好きの下剋上」第三部領主の養女 5 - ねこまくら第三部領主の養女5
香月美夜「本好きの下剋上」第三部領主の養女 4 - ねこまくら第三部領主の養女4
香月美夜「本好きの下剋上」第三部領主の養女 - ねこまくら第三部領主の養女3


[香月美夜・波野涼「本好きの下剋上」第三部 - ねこまくら
香月美夜・鈴華「本好きの下剋上」 - ねこまくら
香月美夜・鈴華「本好きの下剋上」 - ねこまくら
本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません ふぁんぶっく2 - ねこまくら
香月美夜「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜」ふぁんぶっく - ねこまくら
香月美夜「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜」 - ねこまくら
香月美夜「本好きの下克上」 - ねこまくら第一部兵士の娘