マリア様がみてる〜春〜 9「ロザリオの滴」 Des larmes du chapelet

文句なしというか、原作付のいかにもわかりやすいアニメ化でした。もともとアバンタイトルのお茶会中の会話の一部だった祥子さまと令さまの会話を取り出して、二人だけの立ち話にしてます。祥子さまに「志摩子にもきっかけが必要」と呟かせるためで、先週に続く黒百合会の陰謀なんだと説明してます。
ゴロンタを追いかけて大学の敷地まで行く志摩子さん、というのもアニメ的なわかりやすい演出でした。聖さまを想ってもだえる志摩子さんの演技はクサかったけど。内面の演技というか、演出ってむずかしいんだよね。乃梨子ちゃんを招いての初めてのお茶会で沈み込む志摩子さんは使徒の精神攻撃を受けてるみたいだったし。そうか、新派を避けるとエヴァになるのか。
最後のシーンで、乃梨子ちゃんによる祥子さまのお弁当説がカットされてたのはちょっと残念。
しかし、山百合会っていうとお茶飲んでるシーンばっかりなんで、「実は忙しくって人手不足」というのがアニメ版だけでは全然わからないんではないか。別の活動に時間をとられる予定があるのかっていう瞳子ちゃんの皮肉も説明なしではわかりにくかったんじゃないかなあ。

さて、来週は黄薔薇注意報、今週の次回予告はよかった。次が第10話だから、レイニーブルーパラソルをさしてで3話使えるのか。
乃梨子ちゃんを招いたお茶会で令さまが祐巳ちゃんにお茶を頼んだり、Bパートのお茶会で祥子さまと並んで座ってる祐巳ちゃんがそっぽ向いてたり、けっこう細かいとこで気を使ってます。でも、三人でため息つくシーンはないんだよね。乃梨子お茶会を基準点にして3エピソードつなげるから切っちゃったのかな。
そもそもマリみて世界のキャラって、お節介な世話焼きが揃ってるんですよね。白薔薇ファミリーだけが違うんで余計世話焼かれたりしちゃってるけれど。むしろ際限のない世話焼きを秩序付けるために導入されたのが姉妹制度(スール)だと言えるかもしれない。
瞳子ちゃん、先週とキャラ変わっちゃってるけど、彼女も基本は世話焼きなんだよね。勝ち気で仕切りたがりだから悪役がハマるんだけれど、先週はやっぱり瞳子キャラにプロットの無理をしわ寄せ過ぎ。
しかし、考えてみると瞳子ちゃんは陽性の祥子さまみたいだなあ。紅薔薇ファミリーにお似合いか?