死せる魔女がゆく

死せる魔女がゆく 下 [魔女探偵レイチェル] (ハヤカワ文庫FT)
表紙買いしてみました。
人類が吸血鬼やフェアリーなどの異界人と共存してる未来社会で、魔女・吸血鬼・ピクシーで私立探偵始める話。設定みてラノベか、と思って読み出したらけっこうガチなハードボイルドでした。致死性ウィルスのアウトブレイクで人類の大半が死滅したとき、それまで隠れ住んでいた異界人たちが表にでてきて社会を維持、以後人類と共存するようになったという設定で、生化学関係が違法になってたりとかいくつか相違はあるものの基本的には現代アメリカと似たような社会が舞台です。主人公のレイチェルは魔法使いで、パートナーは妻子持ちのピクシー、それに美女でコワい吸血鬼がからみます。
翻訳ものの女探偵って、友達とはいっつもケンカしてる気がする。サラ・パレツキーとか、パトリシア・コーンウェルとか。これも主人公の魔女はパートナーの吸血鬼とずっとケンカしてる。向こう見ずに突っ込んでくタイプの主人公で、味方同士空気悪いし敵はシャレになんないようなのばっかりだし、すぐつかまるし殺されかけるしこいつホントに最後まで生き残れるのかマジハラハラもの。シリーズものの第1作で、謎とか伏線とかそのまんまになってるのも多いけれど、最後でとりあえずほっと一息ついて読み終われます。