アニメ調査室アンケート第19回2011冬調査

http://anime-research.seesaa.net/article/174616160.html
2011冬調査(2010/10-12月期、終了アニメ、29作品)

01,刀語,S
02,屍鬼,A
03,海月姫,x
04,咎狗の血,x
05,アマガミSS,x
06,えむえむっ!,x
07,うちの3姉妹,x
08,侵略! イカ娘,x
09,ヨスガノソラ,x
10,アイアンマン,x
11,心霊探偵 八雲,x
12,ぬらりひょんの孫,x
13,伝説の勇者の伝説,x
14,おとめ妖怪 ざくろ,x
15,神のみぞ知るセカイ,x
16,薄桜鬼 碧血録 (2期),x
17,もっと To Loveる (2期),x
18,それでも町は廻っている,B
19,そらのおとしものf (2期),x
20,Fortune Arterial 赤い約束,x
21,ロビンくんと100人のお友達,x
22,百花繚乱 サムライガールズ,x
23,探偵オペラ ミルキィホームズ,F
24,荒川アンダー ザ ブリッジ×2 (2期),x
25,トランスフォーマー アニメイテッド,x
26,パンティ&ストッキングwithガーターベルト,x
27,俺の妹がこんなに可愛いわけがない (TV放送分),F
28,夢色パティシエールSP プロフェッショナル (2期),x
29,ひだまりスケッチ×☆☆☆ 特別編,x

(以下、自由記入)

{追加評価} (自由記入、第16〜18回調査に参加している方)

{総評、寸評など} (自由記入、引用する場合あり)

01,刀語,S

西尾維新のどちらかというとあざとい作家性と、ポップな絵柄がうまくマッチしていた。四季崎記紀の悲願は叶わず、とがめの復讐も成らず、死に場所を求めた七花は生き残る。結局関わった全ての人の目論見は外れ、なにも変わらない。変わったのはせいぜい「ちぇりお」の意味くらい?その意味では、失意と蹉跌の物語ではあるが、終わりは明るい。こういう明るさが出せたのは成功だったと思う。静かな水面下に潜む白蛇は、とがめのキャラを象徴する図。志半ばにして死ぬことが幸せだと言うとき、身にまとわりつく蛇のような骨絡みの呪縛は昇華する。感情丸出しの萌えキャラで、且つ自分の気持ちも感情もすべて駒だと言い切る冷徹な人格という水と油のような二面性を併せ持った奇策士とがめという複雑なキャラを見事に描き出せたのは、すごいね。

02,屍鬼,A

七千枚に及ぶ長大な原作小説を巧みに整理して2クールでよくまとめた。
正義とは個人に属するものではなく、他人との関係の中で問題にされる基準であり、社会を取り仕切る平衡感覚だ。人間が社会的な動物であるからには社会を維持することは肯定されるべきだし、だったら正義とは社会秩序の維持でなくちゃいけない。だけれど、その社会が歪んでいたら、その歪んだ社会の維持が正義であるはずがない。歪んだ不完全な社会で正義は可能なのか。小さな社会の正義を越えた、より普遍的な正義はありうるのか。小野不由美十二国記屍鬼、 そして黒祠の島と一つの社会をまるごと描くことに精力を傾けるのはきっと「正義」を書きたいからなんだ。

18,それでも町は廻っている,B

話の展開のうまさや考えオチでみせる、なんでもアリな間口の広いコメディ。最近のギャグアニメって、ドタバタでパロディで不条理だったりするのが多いけど、オーソドックスな理詰めのコメディシリーズでけっこう新鮮。あんまりベタに走らない味付けは当世風。

27,俺の妹がこんなに可愛いわけがない (TV放送分),F

優等生で陸上の選手で、モデルまでやってる人気者だったら、自分の趣味を隠したりしないだろ。自分が好きで面白いと思ってるものはみんなも面白い、という考え方をするんじゃないか。それで失敗してなんか屈折したんだったら、あんな無防備な甘え方はできないと思う。