吉田秋生「海街diary 恋と巡礼」

鎌倉で暮らす四姉妹の恋と仕事と日常と、人と人との繋がりを描いたマンガ。8巻目は三女チカちゃんとアフロ店長がメイン。
三姉妹の家に中学生のすずが末の妹として引き取られてくるところから始まったこのマンガは、最初はサッカー少女すずが主人公でサッカーチームの話が中心だったけれど、次第に姉たちの恋と仕事の話が膨らんでいき、近所付き合いから親戚付き合いも含めて、それらが有機的につながっていって、子供から老人までそれぞれのドラマが重層的に展開されている。これだけの幅のあるキャラクターを生き生きと動かして、しかも生き死ににカネが絡むような重たい話をしっかり逃げずに描いて、きっちりコメディに仕上げてる。
少女マンガでギャグ顔とかって、カワイイ崩し方するんだけど、7巻あたりから、敢えてブサイクみたいなメチャクチャな表情のコマが混じるようになった。こみ上げる不安に、カッパみたいな顔になってるすず、とか。男の顔はいくら崩してもいいけど女の顔はブスにしちゃダメ、みたいなタブーに挑戦してるのかなあ。とりあえず妙な違和感は醸し出されてる。女性読者から見たらまた違うんだろうか。
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