大久保圭「アルテ」

アルテ 7 (ゼノンコミックス)

アルテ 7 (ゼノンコミックス)

舞台は16世紀、ルネサンス期のイタリア、主人公のアルテは画家修行中の貴族のお嬢さん。「女で貴族」だから画家にはなれない、と言われ続けてずっと発奮してきたけれど、「貴族出身の女性画家」は珍しいからそれだけで仕事が入る、ということに気づいて、改めて画家としての自分に悩む。
いろいろ制約の多い時代ではあったわけだけれど、いろいろな立場の女性が登場して、それぞれ生き方に悩みながら日々暮らしているのを丁寧に描いてきていて、物語が重層的になっていて時代の空気というものを醸し出している。その中でアルテの揺れ動く心理とか決断とかが説得力を持つようにできてる。
お仕事マンガだけど、中世イタリアの歴史マンガでもある。衣装とか背景の描き込みも細かいし、それだけでも楽しめる。
あと、デレたカタリーナが可愛い。

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