末次由紀「ちはやふる」

どうしよう、太一が闇落ちしちゃった。周防名人に近づいて、同じものを食べ、飲み、同じリズムで歩いて、同化してたら、相手を翻弄するかるたが楽しくなってきた。一方で千早は、受験もかるたも全力で、いっぱいいっぱいだったりするから、ふとしたことで集中力が途切れたりして大変。
名人・クイーン戦東日本予選の初戦と第2試合くらいまで。団体戦じゃないので、肉まんくんも瑞沢じゃなくて翠北会だし、そもそも千早の世代は高校3年だからかなちゃんも机くんも受験重視でかるたはお休み。でも桜沢先生も五十嵐読手も選手で出場してるし、これまで試合してきた人たちはやっぱり出てる。それぞれにかるたとの付き合い方があって、1回試合相手として登場するだけのキャラじゃない。老若男女それぞれの物語が交錯する。
巻中の原田先生のモノローグで、自分が主役の物語を生きてると思ってても、実は誰か他の人の物語の一部分なんだ、というのがあるけれど、まさにいろんな人の物語がオーバーラップしてる。なかなかここまでキャラの厚みがあるマンガはそうないよ。

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