ヤマシタトモコ「さんかく窓の外側は夜」

ホラーです。かなり怖い。霊感があってずっと怖い思いをしてきた三角康介が、「特殊清掃」のバイトにスカウトされて、拝み屋やる話。「特殊清掃」の看板掲げてるけれど実際は除霊師。三角を雇った冷川理人が、強力な霊能者なんだけれど、人間が壊れてるというかぶっ飛んでるというか、とにかくヤバい。除霊の方法も、霊を掴んでぶん投げるという、乱暴な方法だし。その時、「見える」人である三角を通すと効率が良くて、しかも気持ちがいいとかで、なんかことあるごとにこの冷川は三角にベタベタと触りまくる。ただし触ると言っても、霊的にだけど。BLなんだろうけど、なんかスケべな方向性が男性向けジャンルに似てるような気がする。
で、二人が仕事してると、異様な呪いを振りまいている「非浦英莉可」という名前に行き当たる。
霊能者が次第に集まって協力したりする展開は那州雪絵魔法使いの娘」シリーズも思わせるけれど、こっちはギャグは入ってもコメディじゃないからな。悪意に晒されたり、強度のストレスとかで壊れた人間の壊れ方とか、アンバランスな人間の描き方も怖いし、「見える」怖いモノが、それこそただ人が立ってるようなのからなんだかよくわからないものまで、ホントに怖い。
まあ猛暑だし、蒸し暑い夜はやっぱ怪談っしょ。さんかく窓の外側は夜 2 (クロフネコミックス)
さんかく窓の外側は夜 3 (クロフネコミックス)
さんかく窓の外側は夜 (4) (クロフネコミックス)
さんかく窓の外側は夜 (5) (クロフネコミックス)
那州雪絵魔法使いの娘」シリーズ、オカルト短編集など

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