香月美夜「本好きの下剋上」貴族院の自称図書委員 VII

第4部第7巻、通算19巻。第4部もあと2冊、かな。聖典検証会議があったり、ローデリヒの名捧げを受けたり、領地対抗戦があったり、ローゼマインはやっぱりディッターに巻き込まれたりして、貴族院二年生終了まで。プロローグはお茶会でローゼマインが倒れた後のあれこれで、自国の歴史書現代語訳を手にして興味津々なダンケルフェルガーの反応が読める。エピローグはエグランティーヌ視点で、強襲事件背後調査の報告など。WEB版ではこの辺りはほとんど出てこなかった情報で、その後の展開やアナスタージウス達の動きにつながっていくエピソードになってる。書き下ろしのSSはハルトムートとクラリッサ、コルネリウスとレオノーレ二組のカップルそれぞれの東屋デート。狂信者カップルのデートは勿論ロマンチックとは程遠いんだけど、時期的には領地対抗戦の前で、ハルトムート暗躍の片鱗が見えたり、チームローゼマインの異例っぷりにクラリッサが戸惑いながらも素早く対応したりとか、別視点で眺める面白さが詰まってる。コルネリウス達はユルゲンシュミット貴族の学生の恋人同士として、雰囲気出していちゃついてる。「普通」の恋人同士の描写がないと、ローゼマインがなぜ破廉恥と言われるのかもわからないしね。第4部最後の山場に向けていろいろ動き出してるだけに、別視点でのエピソードも今後の伏線っぽい感じ。本編でも、ヴェローニカ時代の貴族院の話とか、いろいろ加筆が多かった気もする。細かい表現も、結構手が入ってるね。WEB版はローゼマイン視点で一貫してる分、感情移入して一気に読み進んでいったけれど、他者視点のエピソードが要所で組み込まれていくと、ローゼマインの影響力が次第に浸透して周囲を変化させていく過程が立体的に感得されて、より重厚さも増してくる。
特典SSはオットー視点で丸洗いされた後の下町の話。ベンノとカーリンの話も少し出てくるけど、詳しいことはやっぱりよくわからない。むしろカーリンのその後とかも、気になっちゃう。
同時発売のドラマCD第3弾はローデリヒの名捧げ中心。書き下ろしはローデリヒを特訓するハルトムート。
フェルディナンド祭り、と言われるけど、なんかハルトムート祭りでもあったような。

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【合本版 第二部】本好きの下剋上(全4巻) 本好きの下剋上(合本版) (TOブックスラノベ)
【合本版 第三部】本好きの下剋上(全5巻) 本好きの下剋上(合本版) (TOブックスラノベ)
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