浅羽宏「ネコもよう図鑑」

ネコもよう図鑑: 色や柄がちがうのはニャンで?

ネコもよう図鑑: 色や柄がちがうのはニャンで?

  • 作者:浅羽 宏
  • 出版社/メーカー: 化学同人
  • 発売日: 2019/08/08
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
ネコの写真集は山ほどあるし、いろんなネコの種類を集めた本もいくらだってあるけど、茶ブチだのキジ三毛だの模様の解説付きの写真集というのは見たことなかったので思わず購入。ネコの毛色と配置でどんな模様になるかということを、遺伝子型に遡って解説してる。ネコ写真もいっぱいだし、これは買うっきゃないでしょ。
ネコの毛色は基本4種類、白と茶と黒とアグチ。アグチ毛というのは根元と先端が黒で中間が茶色というように、色が交互になっている毛のこと。全身アグチ毛だと、キジネコになります。黒い筋が入るのが普通で、トラネコとかサバジマとか呼ばれます。茶色一色のネコも濃淡の縞模様が出ることが多く、茶トラと呼ばれます。
黒、茶、アグチに白が混ざると、それぞれ黒ブチ、茶ブチ、キジブチになります。黒と茶は黒二毛またはサビネコ、アグチと茶はキジ二毛です。白、黒、茶は黒三毛、白、アグチ、茶はキジ三毛です。二毛と三毛はメスしかいません。
ネコの模様を決める遺伝子については、主な8種類について解説しています。例えば優勢のW遺伝子は全ての毛を白毛にします。有色になるのは劣性ホモ接合のww遺伝子のみを持つ場合に限ります。一方ブチや三毛のように白と他の色の組み合わせを作るのはS遺伝子です。詳しくは本書を参照してください。読んで勉強すれば、街で見かけるネコの遺伝子型もわかるようになりますよ。