星系短絡機関を手にした人類が太陽系を脱出、汎銀河往来圏を成立、拡大させて八千五百有余年。周回者を自称する、巨大ガス惑星FBBの周回軌道上の移民船団は、惑星大気を泳ぎまわる
「魚」を発見した。
「魚」は、人間のイメージによって自在に変形するAMC粘土をもたらし、周回者はAMC粘土で作った礎柱船で漁を行うようになっていた。礎柱船は操縦を担当するツイスタと、AMC粘土の制御を担当するデコンパがペアとなって乗り込む。そしてツイスタとデコンパは夫婦でなければならない決まりだった。エンデヴァのテラは才能溢れるデコンパだが、自由すぎる礎柱船の変形が災いして、ペアとなるツイスタを見つけられずにお見合いを繰り返していた。そんなテラが出会った
ダイオードと名乗る謎の美少女は、腕利きのツイスタだった。テラとダイの操る礎柱船は記録的な漁獲を叩き出すが、「女はツイスタになれない」という制約が二人の前に立ちはだかる。
ちょっと天然な大女のテラとヤサグレ系美少女ダイが巨大ガス惑星の対流圏で縦横無尽に飛び回る、ノンストップ痛快SF。最初はなんの話だかよくわからないけれど、読んでいくとドンドン加速度がついて止まらなくなっていく。