アニメ「本好きの下克上」神殿の巫女見習い

アニメ版第二部、第15章から第26章までの全12話で原作書籍版の第二部IIまで、ちょうど半分ですね。アニメ最初のプロローグでやった、記憶を探る魔術具のシーンのとこまでやり遂げました。かなり駆け足だったけど、キーになるエピソードを拾いまくってちゃんと筋を通したのはすごかったと思います。原作の世界観がブレずに貫かれてるのは、原作者監修の力なんだろうなあ。マイン式十進法とか結構尺取ってやってたのはビックリしました。その代わりイタリアンレストラン関係がバッサリ削られたのと、服飾関係も削られましたね。トゥーリが成長してく契機になるエピソードが何もなくなっちゃうのは、まあここまでの話ではいいんだけど、後の展開を考えるとちょっと困る。みんなで冬服買いに行くエピソードとか、おまけOVAとかででもやってくれないかなあ。ただそれでも、駆け足とはいえ、どんどん出てくる新キャラをちゃんとそれぞれ立たせてたし、アルノーとかも名前出てこなくても印象残せてるし、頑張ったなあという感じです。フェシュピールとか騎士団の騎獣とか、アニメで見られたのはやっぱり嬉しい。ただ、騎士団のトロンベ討伐エピソード、今回のクライマックスだし貴重なアクションシーンの見せ場でもあるんだけど、緊迫感的に物足りなかったような。
最後、記憶を探る魔術具のシーンの後、オリジナルエピソードを混ぜてますが、話をまとめて「終わった」感を出しつつ次へもつなぐ感じで、酔い終わり方でした。
アニメだけ見て意味のわからない伏線として、最後の第26章、記憶を探る魔術具をつける前にマインが薬を飲んで、甘い味だと言ってフェルディナンドが不思議そうにするシーンがあります。これはこの世界での魔力の性質に関わる話で、小出しに説明が出てくるのも四部以降だし、回収されるのはもう終わりの方になるので、無茶苦茶引っ張ります。本好きって、延々と引っ張る伏線が結構あって、最初からかなり細かく設定を立てて書いてたからこそなんでしょうねえ。
一応2期への期待を残しつつ終わってますが、2期ってあるのかなあ。次、どこで切るかって、難しそうだ。1クールで二部の最後まで、というのは切りはいいけど、2期がそれだけっていうのもどうなんだろう。その先だと、ハッセの話が一応ケリつくのが第三部IIIだから、原作5冊か。かなり駆け足になるなあ。とりあえず第三部の1までやってくれればレッサーくんもフェルディナンドの演奏会も見れるんだが。
ブルーレイBOXは、一部同様分厚い解説書がついてるし、オーディオコメンタリーには原作者が参加してます。そのほかマインとフェルディナンドのフィシュピール演奏全長版の入ったオリジナルサウンドトラック、フェルディナンド視点のドラマCDもついてます。TOブックス経由の購入だと更にエンドカードのポストカード12枚と、デリア視点の書き下ろし短編、香月美夜椎名優、担当の3社鼎談が入ったブックレットもついてきます。
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