マリア様がみてる〜春〜「いつしか年も」

作画気合い入りまくり。名前の無い女生徒Aの髪の毛一本にも意気込みが感じられました。キャラの瞳も3割増でうるうるしてます。妙に面長なのが気になると言えば気になったけれど、特にロサ・ギガンティアとか。
答辞を読みに向かう水野蓉子さまの髪の揺れ方とかすごいと思ったけれど、感極まってわななく祥子さまの肩の震え方はちょっとヘンだったような。
原作では一年前、三年生のお姉さまの教室に薔薇をつけに行った回想にはじまって、感傷的になってる在校生と実感の湧かない卒業生の対比をしながら、三人の薔薇さまたちの回想を積み上げて行きます。それでだんだん雰囲気を盛り上げてって、送辞の場面につなげたあとは成長した下級生たちの描写につなげていくという仕組み。回想シーンをひとつひとつ絵にしてったら1時間でも足りないけれど、それぞれの出会いにしぼって最後「あおげば尊し」をフルに流して誰もいない教室を映すという情感あふれるアニメならではの贅沢をしたのはマリみてとしては正しかったと思います。卒業式なんて定番イベントでここまで盛り上げられるのは貴重です。二年生が送辞でつっかえるだけで放送1回分のドラマになっちゃうんだから。最後に泣き出す築山三奈子女史とフォローする真美たんも見れたし満足。でも今週のベストショットは静嬢の前で寄り添う白薔薇姉妹のツーショットだなあ。
一番エピソードがカットされたのは聖さま。先週はBパートまるまる使ったんだし、アニメでは昔の聖さまの話は「白き花びら」だけだったから今更どう変わったかとか説明もできないしねえ。鳥居江利子「凸」さまは、「ぼーっとして見えるけど実は一番負けん気が強い」というのがキモだったんですが、そのへんはアニメ版ではわからないですよね。
原作では蓉子さまは最初から最後まで世話焼きモード全開の自分に我ながらあきれて最後の最後、送辞で大泣きして大失態を演じてみるのもいいかもと思ったりもするけれど、祥子に先を越されてまた優等生モードに戻るという心理描写があります。このあたりはヘタにまぜこんでも混乱するだけだからさらっと流してよかったと思うけれど、ハメを外したくて外せないロサ・キネンシスの部分がでてこないのはちょっとさみしいかも。
ああ、来週は夏服の志摩子さんだ。