本好きの下剋上 ふぁんぶっく4

ふぁんぶっくももう4冊目。そのうち電子版も出るでしょうけど、とりあえずはまだTOブックス通販のみのようです。
アニメの設定資料に香月美夜のコメントが付いてる。香月美夜書き下ろしSSは「魔力感知と結婚相手の条件」魔力感知って、初潮みたいなものなのね。いきなり異性を意識して戸惑うユーディットと、それを肴にガールズトークになだれ込むローゼマイン側近の女性陣。本好きSSの中でもちょっとテイストが変わった短編ですが、それでも話題が貴族女性の様々な立場の違いになっていくあたりが安定の香月美夜という感じ。鈴華の書き下ろしマンガは「リーゼの見習い先選び」アンソロ本にベンノとリーゼの見習い時代の話を描いてたけど、その更に前、リーゼがギルベルタ商会に見習いとして入るまでのお話。ベンノさん、本編ではリーゼの話ってほとんどしてくれないからねえ。波野涼「日帰り出張はツライよ」はイタリアンレストランで貴族を接待してると思ったらイキナリお貴族様に騎獣で連れ回されるという前代未聞の経験をしたギルド長さんの話。貴族の無茶振りは経験があっても、こういう振り回され方は初めてだったのでは。そして椎名優ゆるふわ出張版。
あとはドラマCD3アフレコレポートと、勿論椎名優のイラストギャラリーに設定資料など、そして恒例のQ&Aと今回も盛りだくさん。

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本好きの下剋上カフェ

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シャッツキステ
末広町の私設図書館カフェ「シャッツキステ」で12月2日までコラボカフェを開催中。イルゼのカトルカールが食べたかったので行ってみた。
中はカントリー風の気取らない木造の喫茶室といった内装で、そんなに広くは無い。日曜の昼過ぎで、入った時は一人待ってるだけだったけど、出る時は数人並んでた。そんなに回転のいい店じゃないので、結構待たされるかも。メイドカフェ、というけれど、まあウェイトレスがエプロンドレス着てるというくらい。居心地の良い喫茶店でした。アニメの設定資料集とか、イラストカードとか、色々置いてあります。カトルカールは、まあパウンドケーキなんですけど、美味しかった。しっかり甘いので、紅茶がありがたい感じ。生クリームとブルーベリーソース、リンゴの薄切りが添えてあります。
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「本好きの下剋上」 #3 冬のできごと

本格的な冬到来で、家に閉じこもって手仕事。パピルスもどきを作ろうとするんだけれど挫折。そもそもパピルスって草の繊維で布作るみたいに編み込むわけじゃないんだ。それで模様つきのカゴを編んだり、トゥーリの髪飾りを作ったり。冬の甘味、パルウの搾りかすでパルウケーキを作ったり。更にオットーさんの手伝いで会計の計算もしたりとか、駆け足でエピソード詰め込んだな。獣脂の手作りロウソクに臭い消しの香草混ぜてみてるのとか、絵だけワンカット見せられても原作知らなかったらわからんのでは。
「パルウ」の発音って、「テレビ」とか「ラジオ」みたいに頭が高くなるのかと思ってたけど、「タマゴ」とか「寒い」みたいに真ん中が高くなるのね。書籍版の挿絵ではパルウの木の枝とか普通だったし、氷の枝になってるのはアニメ版オリジナルな描写。せっかくアニメなんだから、パルウの木が消えるとこやってほしかった。
マインの内心表現でちびキャラが暴れまわるのは可愛くていいんだが、太い輪郭線になんだか違和感を覚える。そのうち慣れるのかなあ。萌え系のデフォルメを意図的に外した結果野暮ったく見えてるような気がする。

小野不由美「白銀の墟 玄の月」

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第一巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第二巻 十二国記 (新潮文庫)

前作「黄昏の岸 暁の天」から18年、待望の続刊。18年ぶり新刊、と言われてたけど、その間短編集も出てたし、厳密にはそうじゃないんだけど、本編の続きという意味では確かに18年ぶり。作者の言では、十二国記がこれで一応完結となるとのこと。全4巻の長編で、後半は来月刊行。なので、いいとこ、というかスゴイとこで終わったまま1ヶ月待つ仕組み。謎は深まるばかりなんだけれど、未回収の伏線として「帰山」「落照の獄」は読み返しといた方がいいみたい。読み味はミステリ、ちょっとホラーっぽい感じ。鳩怖い。「月の影 影の海」を思い出します、
十二国記って、陽子の物語なんだと思ってたけど、泰麒の物語だったんだなあ。「魔性の子」が最初に書かれたことは、やっぱり意味のあることなんだな。ただみんな誤解してるのは、泰麒の印象って「迷宮の岸」の印象が強くて、李斎も景麒も「お小さくて稚くて」で読者も引きずられるんだけど、今は「魔性の子」以後だからな。

ネタバレですが、阿選について鋭い考察が出てたのでメモ。
【白銀の墟 玄の月】阿選が絶対にアレを受け得ない理由 │ 腹ぺこクマが踊りだす
あと、麒麟は自分が選んだ王以外には叩頭「できない」ってのを琅燦が知らないってことはないと思うんだ。

小野不由美「落照の獄」 - ねこまくら

香月美夜「本好きの下剋上」短編集1

本好きはアニメも始まるはSS集出るは、十二国記も出るし、怒涛の新刊ラッシュで、「うれしい悲鳴」ってこういうことだよね。
WEBの未公開の短編から各種特典SSまで、トゥーリ視点でのリンシャン開発エピソードから神殿でフェルディナンドの洗礼を受けるフィリーネ視点のエピソードまで、時系列で並んでるので1部からまとめて読み返す気分になれます。というか、短編を読むとまた該当するあたりの本編を読み返したくなったり。イラストとおまけマンガがついて、さらに各短編ごとに作者の一言コメントもついてます。


【合本版 第一部】本好きの下剋上(全3巻) 本好きの下剋上(合本版) (TOブックスラノベ)
【合本版 第二部】本好きの下剋上(全4巻) 本好きの下剋上(合本版) (TOブックスラノベ)
【合本版 第三部】本好きの下剋上(全5巻) 本好きの下剋上(合本版) (TOブックスラノベ)
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません?第四部「貴族院の自称図書委員I」 (TOブックスラノベ)
本好きの下剋上?司書になるためには手段を選んでいられません?第四部「貴族院の自称図書委員II」 (TOブックスラノベ)
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第四部「貴族院の自称図書委員III」

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香月美夜「本好きの下剋上」第四部貴族院の自称図書委員 - ねこまくら]
香月美夜「本好きの下剋上」第四部貴族院の自称図書委員 - ねこまくら
香月美夜「本好きの下剋上」第三部領主の養女 5 - ねこまくら第三部領主の養女5
香月美夜「本好きの下剋上」第三部領主の養女 4 - ねこまくら第三部領主の養女4
香月美夜「本好きの下剋上」第三部領主の養女 - ねこまくら第三部領主の養女3


[香月美夜・波野涼「本好きの下剋上」第三部 - ねこまくら
香月美夜・鈴華「本好きの下剋上」 - ねこまくら
香月美夜・鈴華「本好きの下剋上」 - ねこまくら
本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられません ふぁんぶっく2 - ねこまくら
香月美夜「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜」ふぁんぶっく - ねこまくら
香月美夜「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜」 - ねこまくら
香月美夜「本好きの下克上」 - ねこまくら第一部兵士の娘

「本好きの下剋上」

待望のアニメ化、というか不安なアニメ化というか。原作が何しろ長大だし、第1部まるまるプロローグみたいなもんだし、最初から丁寧にやってたら話が始まる前に話数が尽きそうだし。
アバンでフェルディナンドがマインの記憶を探るシーンから入って、そこからOPタイトル、あとは原作通りプロローグから「本、入手不可能」まで。
キャラデザインは基本的に椎名優ベースなんだけど、ただでさえコミカライズが鈴華バージョンと波野バージョンとあるのに、さらにアニメバージョンまで出て、全部微妙に違うのはどうなのか。
背景はしっかりエーレンフェスト下町の雰囲気を出してたけど、原作そのまま絵にしちゃうと、エグさが強調されちゃうんだろうね。原作だと衛生感覚の違いから中世庶民生活シミュレーションみたいな感じで入ってったんだけど。
しかし、この1話で初見の視聴者を掴めたんだろうか。なんか心配。

橋本治「お春」

お春 (中公文庫)

お春 (中公文庫)

「「愚」と云ふ尊い徳」という一文に谷崎潤一郎の豊潤な作品世界の根源を見ていた橋本治が、谷崎生誕130周年を記念したオマージュ作品として、「夢のような愚かさ」を書いた作品。時代は幕末安政年間。浅草の大店の一人娘、お春は「「許嫁者」と聞いただけで、振袖の袂を抱えて野の土手道を走り出したい気分になる」初心な箱入り娘だったが、ある夜を境に色と恋とに溺れていってしまう。
確かに登場人物はそれぞれに愚かである。愚かゆえに不幸であるとか、愚かゆえに幸福であるとかいうことは無い。徳目としての愚かさである。ただ美貌の若侍は、何も無い空洞なので「愚かさ」も持ち合わせていない。
江戸時代で、お嬢さんだから着物の描写がふんだんに出てくる。時代小説でファッション描写というと有吉佐和子を思い出すけれど、橋本治も負けてません。着物の色目や模様の細かい描写が情景描写だけでなく心理の綾を描き出す。