吾妻ひでお「失踪日記」

失踪日記

失踪日記

仕事から逃げ出してホームレスになって配管工になってアル中になって入院する話。秋田書店の恨みつらみ付き。橋本治評論集*1に取り上げられたのは嬉しかったそうです。
全部実話だそうです。サイバラとは別の意味で身体張ってます。人生の底が抜けてます。最後についてる対談でとり・みきも言ってるけれど、これだけの体験をギャグにして書くってトンでもない才能です。
家出して竹やぶとかに住み着いて、明け方とかシケモク漁ってるのを警官につかまるんですよね。で、若い警官に「ファン」がいて、「先生ほどの人が」とか泣かれちゃう。そんで色紙にサインさせられたりする。「夢って入れて下さい」とか言われて。この身もフタもない遣る瀬なさ。
これこそどんどん翻訳して海外に輸出しなきゃ、と思いました。

*1:熱血シュークリーム