フタコイ オルタナティブ

時間がない、と言いながらフタコイの感想日記を廻ってみたりして、どうも違和感が後を引くもんだからエントリたててみたりして。
双子と一緒に居るのが恋太郎の日常で、双子のプチ失踪が非日常だというのは、そりゃ逆じゃないか?たしかにお話のほとんどの部分で三人は一緒だし、割合からいったら「フツー」で「日常」だけれども、でも恋太郎にとっての日常は、しおたれて一人で犬探ししているところにある。
#5「7 dayz」では、女は幸せを具体的な形でほしがるというテーゼが繰り返されるけれども、白鐘姉妹は形にしたがらない。なにか具体的な形になりそうになると、ちょっとの間消えて、リセットをかける。多分、三人いっしょの幸せというものが形にできないと思っているんじゃないか。
夕焼けに染まった風景の中、三人で川沿いの道を帰りながらずっとずっとこのままがいいと歌うように繰り返すシーンは、遠くから固定されたアングルのカメラが冷たく感じる。そこにあるのは幸せの影だからだ。本当の幸せは、写真の中だけにある。

記念写真。
私たちがほんとうにハッピーだったときの空。私たちが一番にいたときの空。雲は流れて、太陽は傾いて、同じ空なんて二度と私たちの上にはないけれど、でもこの写真の中には、ずっとある。
だから、記念写真。