ゴーストハント #25 File8 呪いの家 #4

最後は綾子の見せ場、ようやく間に合いました。
前半、ぼーさんが死霊相手の夜中の奮戦から夜が開けて巫女の静かな浄霊につなぐ展開はメリハリもきいてよかった。
後半の洞窟のシーンは、小説の文章だとけっこうホラーで盛り上がったんだけどもねえ。岩壁に浮かぶ白い顔はバトルシーンの雑魚キャラっぽくてどうも怖いって方向性はなかった。
ちなみに、アニメではなんの説明もされませんでしたが、真砂子が洋服に着替えたのは足場の悪い洞窟で動きやすくするためです。ぼーさんもジョンも前夜の戦闘でケガしてるし、洞窟に通じる道は崖を削った狭い石段だったりするので、なにかあった時にケガ人を旅館まで引きずり上げなきゃいけなくなるかもしれないというんで、戦力外の安原少年も洞窟までついてきたんです。
で、ついにナルの正体とか、麻衣の夢の中のナルのこととか、そのへんは何ら説明もなく投げっぱなしのまま終わってしまいました。血染めの迷宮で真砂子の櫛握ってたのも一応伏線なんだけど、回収する気もないくせに張るだけ張ってるしなあ。こっから先はマンガも出てないから小野不由美さんの原作小説読むしかないんだけど、絶版で入手困難だって言うしねえ。ひとつだけネタバレしとくと、ナルってのはオリバーの愛称なんです。オリバーさん、ってのはニセ者騒動のネタにされたオリバー・デイビス博士のこと。実は自分が本物のデイビス博士だったんだけど、名乗り出せない事情があったんでボロを出すのをそばで待ってた。真砂子の櫛を持ってたのは、サイコメトリーで捜そうとしてたんですね。
えらく原作に忠実なアニメで、嬉しくもあるんだけれど、結果として投げっぱなしで終わっちゃうんだったらアニメ版としての独自性を考えてもよかったかもね。