モノノ怪 #2 座敷童子 後編

遠近感を強調した透視図にテクスチャ貼りまくったレイアウトを多用して、それを歪めたり視点を急に動かしたりするから不思議な酩酊感があります。間を切り飛ばしたかのような断続的なカット割りが様式性を意識させてデザイン性の強い画面とマッチしています。
あと普通はキャラの表情って目で表すんだけれど、このアニメは口で表します。口の動き方が特徴的で、唇も大きいし、特に薬屋とか座敷童子とか生々しい動き方をします。一方で人格のない亡霊は顔を塗りつぶされたシルエットで表現されますが、顔の中で花模様が風車のように回っているのが不気味です。
こけしに向かって伸びていく赤い腹帯が縁を示し、切れた縁が妄念となって襲ってくる。最後はモノノ怪を斬ったというより成仏させたという感じでしたが、座敷童子の母親となった女がモノノ怪にとりこまれたようにもみえました。