電脳コイル #26 ヤサコとイサコ

えー、結局みんなコイル探偵局メンバーじゃん。メガばあが全部忘れてたのが元凶のような。
4423はイサコの心の傷を癒すための医療空間でした。戻って来れなくなったイサコを連れ戻すために小此木先生が自分で電脳空間に入りこみ、そしてそのまま亡くなった。ヤサコが4423に入り込んだのは、デンスケがいたから。デンスケはもともと医療空間の一部だった。
ヤサコはあっち側でデンスケと再会する。ヤサコは電脳体となってデンスケを抱きしめ、初めてその温かさを、ふさふさした毛並みを感じることができた。この別れのシーンは素晴らしかった。エピローグもデンスケで、別れを確認するかのようにして劇終だし、サブタイ「ヤサコとデンスケ」でもよかったんじゃね。
ヤサコが4423にキスしたのがミチコさんを産み出した、というのはよくわかんねぇ。イサコが痛みを感じる方向=出口に向かって走り出すところの流れは盛り上がって感動的だったけど、なんでヤサコがイサコのために必死になってたのかはちょっと脳内補完が必要。
コイル探偵局がらみがメインだった前半はめちゃくちゃ楽しかったんだけどねえ。フミエやダイチがクライマックス前にあからさまにリタイアしちゃうってのは意欲的な構成だと思うけど、やっぱさみしいわ。ヤサコがイサコを病院で怒らせて別れてしまった後、黒い新型と戦ったりあっち側への扉が開いてヌルがいっぱい出てきたりと畳み掛けるアクションに引っ張られて、気がついたらヤサコとイサコが仲直りしてたけどこのあたりはもうちょっと突っ込んで描いてほしかった。ヤサコの過去話はちょっと引っ張りスギだったよな。ヤサコがイサコを、友達をどう思ってるのか、なかなか本心を明かさないキャラだけにもっと早くからいろいろ突っ込んで描いてた方が、最後のクライマックスで素直に感情移入できたんじゃないかな。
と、文句ばかり書いてしまいましたが、充分面白かったっす。一つひとつのエピソードは質が高いし、作画も高水準で安定してました。とにかく走り回るアクションは見てて気持ちよかったし、メガネだのサッチーだの出てくるガジェットも魅力的。子供たちの電脳バトルとちょっと懐かしい風景の組合せとか、後半のホラーな雰囲気とか世界の設定がなにより秀逸でした。