墓場鬼太郎 #3 吸血木

粗いカラーコピーにかけたような、不思議な質感の絵。鼻息を荒くしてねずみ男を探しまわる鬼太郎は、当てもなくさまよったあげくばあさんに取り囲まれてタコ殴りされるとか、この身も蓋もない間抜けさが素敵。
地獄から帰ってきた水木青年も、吸血木にとり殺されかけて、ようやく助かったトランプ重井も、人智を超えた怪異と共にある日常を受け入れてしまっているところが、日常も非日常も地続きに渾然となっている水木しげる的世界観を体現してるんだなあ。