マリア様がみてる 卒業前小景

マリア様がみてる 32 卒業前小景 (コバルト文庫)

マリア様がみてる 32 卒業前小景 (コバルト文庫)

タイトル通り。卒業式前日の様子を、視点を変えながら点描していく連作短編紅薔薇姉妹のエピソードを一つの軸にして、別れを前にしたそれぞれの姉妹の様子をからめていく。作者お得意の手法だけど、「卒業前」という一貫したテーマと祐巳さんを追って話がすすんでいく構成がうまくマッチして、エピソードごとのバラエティと全体の統一感が互いに損なわずに両立してて、いつにもまして完成度が高い。桂さんで1本エピソードがあるのも嬉しい。
祥子さまが卒業して最終巻、なのかなあやっぱり。ここまで来たら、瞳子の妹も見てみたいもんだけれども。