アニメ調査室アンケート第11回2008冬調査
http://anime-research.seesaa.net/article/111460733.html
2009冬調査(2008/10-12月期、終了アニメ、29+2作品)
01,ヒャッコ,x
02,かんなぎ,B
03,美肌一族,x
04,伯爵と妖精,x
05,無限の住人,x
06,今日の5の2,x
07,黒塚 KUROZUKA,x
08,のらみみ2 (に),x
09,スケアクロウマン,x
10,ポルフィの長い旅,x
11,ケメコデラックス!,x
12,テレパシー少女 蘭,x
13,あかね色に染まる坂,x
14,まかでみWAっしょい!,x
15,純情ロマンチカ2 (に),x
16,カオスヘッド (CHAOS;HEAD),x
17,魍魎の匣 (もうりょうのはこ),A
18,屍姫 赫 (シカバネヒメ アカ),F
19,北斗の拳 ラオウ外伝 天の覇王,x
20,夜桜四重奏 ヨザクラカルテット,x
21,ef - a tale of melodies. (2期),B
22,のだめカンタービレ 巴里編 (パリ編),C
23,喰霊 零 -GA-REI zero- (ガレイ ゼロ),x
24,ロザリオとバンパイア CAPU2 (カプチュー),x
25,ヴァンパイア騎士 Guilty (2期),x
26,ヴァンパイア騎士 (通期),x
27,ペンギン娘はぁと 第2部 (2期),x
28,ペンギン娘はぁと (通期),x
29,マックロッスfufonfia (NET配信),x
30,シュガーバニーズ ショコラ (9月終了),x
31,まめうしくん (9月終了),x
[再調査]
06-44,キスタムR (再調査),x
(キスダムの評価とは区別します。「R」を視聴された方は、改めて「R」についてご評価下さい)
(以下、自由記入)
{追加評価} (自由記入、過去に参加済みの調査のみ)
{総評、寸評など} (自由記入、引用する場合あり)
かんなぎ,B
仁のヤボなツッコミでアイデンティティが崩壊しかけるナギは、ネットで叩かれて凹むアニメ監督のメタファー?
美術は力入ってるし細かい日常芝居とか演出も脚本もていねいで、個々のエピソードは面白いんだけど回ごとの印象がバラバラで見るほどにさめていく。特にラス前のシリアス展開には完全に置いてきぼりくらった。主要キャラが出揃うまでの最初の4話で設定が一応説明されると、つぐみや美術部のメンバーと楽しく騒ぐそれ以降の話は結局番外編みたいな位置付けで、シリーズ的にクライマックスに向かう11話になんら動機を提供してない。
木像から美少女な神サマが顕現したり影虫みたいなケガレを女児向けアニメのグッズで祓ったりする落ちモノラブコメ王道だったのが、クライマックスに向けて話が動き出すと仁は萌えアニメのお約束につっこみ始めるし作品内でのリアリティのレベルがいつのまにか現実に近づいてきている。象徴的なのは、ドタバタギャグかと思った仁のケガが治らない点だろう。絆創膏や包帯もマンガ的記号ではない、ケガにあわせた絆創膏をキチンと描いてるし、治癒までに普通かかるであろう間ずっと絆創膏も包帯もつけている。そのくせハーレム状況の前提となる仁の家庭環境はスルーだし、ざんげやざんげに取り憑かれた娘の家庭となると話の展開で必要なとこだけつまみ食いで一貫性がない。ナギの二重性とかいくつか伏線はあったけれども、原作はともかくアニメの中ではなんら回収されないし、木に竹を接いだようなまま終わってしまった。
演出あって監督無しという感じで、たしかにその域に達してないかなあ。
魍魎の匣 (もうりょうのはこ),A
膨大な「魍魎の匣」原作の詳細な書き込みを整理し直して13回にまとめあげたのは成功したといえる。作中小説のイメージが関口の妄想だから彼の知人が登場する、とか同じシーンが視点を変えて繰り返されるとか見ててわかりにくかったようにも思ったけれど、京極原作の妖しげな雰囲気を再現しつつ説明をダイジェストにして映像化したことで魅力は十分に伝えられたと思う。しかし妖怪談義を尺にあわせつつわかりやすく簡潔にするためとはいえ、関口が妙にカンが良くなって京極をフォローしてたのはキャラ変わってるだろ。
ef - a tale of melodies. (2期),B
昔死んだ少女の話と、死を目前にした男に恋する少女の話が交錯する。未練を残したまま亡霊となって彷徨っていた優子が成仏するまでのお話、というとなんか能の演目みたいだな。照明だけで空間をつくりだす舞台演劇の手法をとりいれたアバンギャルドな演出で、表現や構成をストーリーにリンクさせている。
「これは『意志』の話です。」ということで、一人の人間の意志が周りの人間に伝わって、巡り巡ってまた戻ってくるというストーリーがそのまま話の構造にもなっている。でも主要キャラ以外の脇役やモブがほとんど出てこないし、表現もかなり抽象的だったり象徴的だったりして身体感覚に乏しいから、亡霊の街の中で妄執に囚われた亡霊たちの物語のようにも見える。同じ町が二つあるというのもなんだか幽霊みたいじゃありませんか。
のだめカンタービレ 巴里編 (パリ編),C
のだめ、千秋、黒木、ターニャの4人にしぼってエピソードを整理し、それぞれ音楽と向き合っていく覚悟を描いたことで1クールのシリーズとしてわかりやすくまとまっていた。三期もあるようだし、長い話のあくまで途中という形でどうしても中途半端ではあるんだけれども。作画は妙なとこで力入ってたけど、演奏シーンで気合い入れてほしかった。