CLANNAD AFTER STORY #22 小さな手のひら

ひぐらしかよっ!

楽しいことは、これからはじまりますよ。

見た人の願いを叶えてくれる不思議な光、というのは逆で、叶えられた想いが光になるんだな。町が家族、というのはもちろん比喩なんだろうけど、光となったたくさんの人の想いの集まりというイメージなんだろうか。そんでまた、親から子、子から孫へと受け継がれていく想いというものがあって、渚は古河家の両親の、汐は渚と朋也の、想いそのものでもある。だから、人々の想いが光となった世界で、少女は私はこの世界そのものだと言うんだろう。
「終わってしまった世界」というのは実は「まだなにもはじまっていない世界」でもあって、「父母未生以前」みたいなもの。だから、朋也が渚との出会いを選んだときに全てが始まり、終末世界は消える。
そのすべてを夢のうちに見て木陰で眠る汐に風子が妖精よろしく目覚めを告げにくるラストはかなり好き。
でも、最愛の妻の忘れ形見を失って雪の中で倒れた朋也は、どうなったの。不幸に押し潰されるにしろ乗り越えるにしろ、そこまで追いつめられた人間のその先を描くのはかなりエネルギーのいることだとは思う。でも、その先を描かないでいいからって、不幸をエスカレートさせてんじゃねえよ、とも思った。