BSアニメ夜話 機動警察パトレイバー

出淵裕、大森望と豪華ゲストでした。国生さゆりも負けずに鋭くツッコんでたり。押井守論は宮台真司に任せて楽しく歓談という感じでした。けっこう出淵さんが口をすべらせるというか、ちょろっと裏話をサービスしてくれてちょっとうれしかったり。押井監督は後から捜査してみると帆場は実は存在しなかったことがわかった、という話にしたがったそうです。たしかにそれは押井映画だ。押井さんって、最後に「これは全部作り話です」ってとこまで言わないと気が済まないところがあるから。だから押井監督としては、「先見的」とか「社会的メッセージ」といった捉え方されるのはえらく不本意なんじゃないかなあ。いや、本人がなんと言ってるか全然知らんけど。そもそも宮台真司は「文化祭的状況」と繰り返してたけれど、うる星2って高橋留美子の作品世界が箱庭的だと喝破してひっくり返した映画で、だから高橋留美子自身は嫌がってたわけで。押井さんがまったりした日常を描くのは、最後にペロリと皮をはがして作り物の裏を見せることをしたいからではないのか。だからアバロンとかもそうだったけど、CGの作り物感って押井作品にマッチしてる。
まあ、それでも劇場版パトレイバーは今から振り返ってみるとたしかにあらゆるところで先駆的ではあったよなあ。
文句ついでに言えば、松本零士ってハーロックの人であると同時に男おいどんの人でもあるわけで、宇宙船の中に四畳半の下宿もちこんだり、生活感を持ち込みたがる人でもあった。話が薄まってくに連れてどんどん説教臭くなってったのはたしかだけど、大状況の人として引き合いに出すのはどうよ。

天使のたまごは好きだったけどなあ。実は密かに気に入ってるって人も意外にいるんじゃないのかしら。DearsのOPだって、水中を漂うように二人が近付いてってキスするのは天たまがモトネタでしょ。