マリア様がみてる イン ライブラリー

短編集、お題は図書館。おお、瞳子ちゃんのエピソードは書き下ろしです。瞳子ちゃんって考えてること表に出まくりのキャラだけど、演劇部ではネコかぶってるみたい。いや多分祐巳ちゃんの前ではつい地がでちゃうってことなんだと思うけど。一方の可南子ちゃんは話題にのぼるだけ。三奈子さんまで出てきたのに。可南子ちゃんの方はあんまり内面を出さないキャラだし、出番が少ないと瞳子ちゃんにくわれちゃうよお。作中ではエイミーとベスの名前しか出ないけど、なぜか表題はジョアンナ。ベスはエイミーの妹だけど、ジョアンナ(ジョー)ってエイミーのお姉さんだよねえ。あまり考えてはいけないこと?
日常のミステリーというにも他愛のない仕掛けが5つの短編をまとめるのりしろになってるんだけれど、その他愛なさがマリみて的世界にはぴったりあってるよなあとも思いつつ、でもその中には「チョコレートコート」とかけっこうドロドロで救いもない話が違和感もなくおさまっちゃってるわけで、作者の確信が伝わってくるようでした。ちなみに「桜組伝説」では「桜の埋葬」が好き。