巌窟王 #19 たとえ、僕が僕でなくなったとしても

私の友人に捧げられた少年の命は無垢な魂に抱かれ、消えていきました。
そして、私は歓喜するのです。
ついに、その魂は穢れたのだと。
決して消えることのない後悔と憎悪の火によって…

まるでフランツを殺すことを最初から目論んでいたかのような。伯爵、素敵です。エデの心を揺さぶる悲痛な叫びを冷たくあしらうその額にうかぶガンクツオウの紋章は、復讐を妨げる情けの一片すら許さない誓いの象徴か。
貴族の身分を逐われて番兵の慰みに殴り倒されたアルベールの白昼夢で、フランツは穏やかに笑いながらアルベールを呪います。これはスゲエ怖かった。フランツの想いは最後まで通じなかったんだねえ。しかしフランツの最後の手紙ってなんだったんだろう。わたしはてっきり「これがぼくの心臓!」とか書いてあるんじゃないかと……
いよいよダングラールの番ですけれども、ちょうど現実でニッポン放送の買収合戦とか派手にやってるからねえ。なんかアッサリしてて拍子抜けな気も。その分アンドレアが好き放題やってますが。