おねがいマイメロディ #36 地球が救えたらイイナ!

柊の荒涼とした精神世界を絶望から救えるのはバカバカしくも楽しい仲間たちという基本線をおさえつつ、初手からぶっちぎりの大暴走。
バク一族が授かった55年に一度しか使えない伝説の力とは他人の眠りの夢の中に入り込める魔法。今年はバクの番だということで人生最大のイベントと、バク一族にマイメロやフラットくんまで呼び出してのお披露目です。ターゲットは柊の夢の中。
柊が魔法で目を覚まさないときくと、早速イタズラはじめるバク一族。マイメロまで一緒になってやってんじゃないよ。
夢の中の柊少年は、クロミマイメロもいきなり燃えるゴミ扱いとナイスなリアクション。
しかし、ゴミ捨て場に捨てられていた夢のゴミ袋を開けると、宇宙サイズの夢が溢れ出して現実とごちゃまぜに。あげくにバクの下品なギャグに柊少年が怒って、地球は唐突に滅亡の危機にさらされることに!辞世のポエムとか、ここまですっとんだ話でもちゃんと小ネタがついていけてるところがすごいです。息子がヘタ打っちまってと事態の収拾に乗り出すマリーランドだけど、王様は破壊活動に加担してるし。クロミノートも忘れずに出て来る。大量のキャラをつぎ込んでもうまくさばいてるなあ。
ロケットに乗り込むとこはなんか覚えがある。ライト・スタッフでしたっけ。間に合うか、というサスペンスも「だっぺ〜」でかわし、クライマックスは歌ちゃんの歌でメロディータクトにエネルギーを充填して「もっとお願い」すれば月のウサギが巨大化して木星を叩き飛ばすという、感動的なパターンを流用しながら感動するスキを与えない力技。
バクがパラシュートになって大気圏再突入、と律儀に手順をふんで最後はバクとクロミの感動の再会。よくぞここまでというハチャハチャっぷりでした。それでちゃんと30分アニメとしてまとめてるし、お見事としか言いようがない。