魔法少女リリカルなのはA’s #11 聖夜の贈り物

三者三様適材適所。なのは、フェイト、はやてとそれぞれの使いどころをわきまえた脚本でした。

「もう少し、頑張らないと、だね」

拳で語り合うなのははバトルアクションを一手に引き受ける。レイジングハートも禁断のエクセリオンモードで熱いとこを見せた。カートリッジをガンガンロードして、ACS突撃形態の砲身を敵シールド内にねじこんでのゼロ距離射撃。高エネルギーに振り回されそうになりながら放つエクセリオンバスター。正面からの力押しなら大得意のコンビだね。フェイトとはやてのパートでお膳立てして、思いきりよく派手な砲撃で盛り上がるクライマックスまで見事につなげました。

「フェイトが欲しかった幸せ、みんなあげるよ」

内省的なフェイトは「闇の書」の夢の中で自分自身の心の弱さと戦うことになる。かつて囚われていた夢、ずっと欲しかった、しかし望んでも得られなかった時間。一度は断った想いがアリシア、生きて会うことのなかったフェイトのオリジナルの口を借りて誘惑する。けれどフェイトは優しい母と可愛い姉との暮らしを捨ててなのはの待つ現実へと帰っていくことを選ぶ。夢の中でなら生きていける、というアリシアは、夢が消えれば二度目の死を死ぬことになる。それでも行かなくちゃというフェイトに、アリシアが差し出した手にはバルディッシュがのっていた。「いってらっしゃい」とフェイトを優しくおくりだし、アリシアは光となって消えていく。

バルディッシュ、ここから出るよ」

フェイトは、決して優しくなんかなかった母のいた現実へと戻る。

闇の書の意思は、守護騎士たちの想いを引き継ぎ、はやての望みを叶えると申し出る。

「せやけど、それはただの夢や」

人間ができてる、というより老成してるはやては眠りの中の幸せに迷うことなく、むしろマスターとして魔導書を救おうとする。なのはの攻撃を利用して本体から暴走する防御プログラムを切り離し、管理者の名において新たな名「リインフォース」を与える。

「名前をあげる。もう闇の書とか、呪いの魔導書なんて言わせへん。わたしが呼ばせへん。」

なんとかなるやろ、とか三人の中では実は一番貫禄ありそう。つい、「汝のあるべき姿に戻れ」とか言うのかと思ってしまいましたけどね。で、来週のはやては服着てるのかね。