SAMURAI7 #15 ずぶ濡れ!

ばかてかい移動要塞を落としたのが原作の要塞奇襲に相当するんだな。
カツシロウはキレて現実感覚を麻痺させることで人斬りが出来るようになった。
いつも笑顔のようで表情を変えないヘイハチは「いくさ場に戻って来た」と実感することで現実感を取り戻す。キュウゾウもカンベエも、すでに戦場にしか生きていないので、死に場所を求めているようにしか見えない。彼らにとって「強いサムライ」であるということは、斬り合いが日常であるような状況に現実感覚をチューニングするということ。サムライに憧れてサムライになったキクチヨには、そうしたサムライの内実を知らずに憧れる気持ちと、強くなることで日常的な現実感覚が失われていく喪失感と、両方を知ることができる。だから、自ら喪失したものに気づかず、相変わらず憧れだけを熱く語るカツシロウが、キクチヨには癪にさわる。
でもキララに「そなたまでが堕ちることはない」と言うカツシロウは、なにも気づいてないわけではない。