「ぼくらの」 #18 現実

ロボットがいつどこに出現するのかは事前にわからない筈だけど、そこら中に落とし穴掘ったんだろうか。これまでも穴掘ってたんだろうか。パイロットの近くに出現するということで、パイロットを一カ所に集めてその周りに穴を掘りまくったとかかなあ。相手ロボの形状もその度ごとに違うんだから、いろいろシミュレーションしたのかなあ。
コモの父親が議員辞職会見を開いて、そこで爆弾発言。なんだけど、あんな薮から棒に枝分かれした地球がどうのとか言ったら電波扱いされるんじゃないの、フツー。黒い巨大ロボが街を荒らすようになったからって、みんなどんな荒唐無稽でも信じるようになるわけじゃないと思う。なんかいきなり暗殺されてますけど、わざわざ暗殺しなきゃならないような脅威だったのか、あの会見は?真実を知らせさえすれば国民は冷静に対処するという信念しかない、無計画な自爆にしか見えませんでした。でもそれに反対する方も、なんで隠したいのかよくわからん。対処ができない無能力を隠したいのか?まさか「地球の危機」を信じたくない財界黒幕の人とか政府の中の人とかが、聞きたくない聞きたくないとダダこねてるだけってことはないよねえ。そもそもジアースのテクノロジーが解明できる、って言ってるのあのおばさん博士だけで、実際にはなにひとつ制御できてないわけなんだが、この段階であのおばさん博士を全面的に信用して突っ走っちゃってるのはなぜ。あげくにまたパイロット殺してるし。なにがやりたいのかさっぱりわかりません。落とし穴掘ってる方がまだましだよね、ホント。
まあ、地震原発が揺れたらどれだけの騒ぎになったかを考えれば、実際に何万人もの被害者を出してるジアースが将来的にペイするだろうなんてマスコミに発言できるのは頭が悪いことを示してるのかもしれませんが。アメリカとか中国とか、外国も見えませんね。工作員らしき人たちが一回襲ってきただけで。ホントに子供達を取り巻く社会を描く気があるの?
監督の意図として、これで日本の指導層の危機認識のなさとか危機管理能力のなさを訴えたいとかなのかもしれない。でも、自分の街が突然ロボットプロレスの舞台にされかねない恐怖ってのがどこにも見えないのはなぜ。屋台のオヤジとかヤクザのおっちゃんとか、泰然としてる人がいるってのはいい。でも、この理不尽な状況に怒る人がいないのはなぜ。死が蔓延しているこのアニメの世界は、なんでこんなに弛緩してるの?