東のエデン #10 誰が滝沢朗を殺したか

それはわたし、と雀がいった。
セレソン物部がしゃべりまくってネタばらし。昭和の亡霊だの巨大コンピュータだのと出してきても、デスノート1冊の説得力に負けるんだよなあ。既得権を握りしめてる既成の権力体制をぶちこわす、といってもその権力の中身は通り一遍の紋切り型でちょちょっとらしく見せるだけ。「金と権力」ってのは結局ジュイスに電話1本かければたちどころになんでもできちゃうという超能力になっちゃってる。権力ってのは社会構造と人間関係の総体の力学だから、その中身をすっとばして超能力扱いしちゃったら、セカイ系になるっきゃないっしょ。で、赤木智弘ばりのリセット衝動ですか。
ライフルリングをのぞき込んだみたいなジュイス=巨大コンピュータシステムの竪穴のふちをあぶなっかしく回る滝沢とか、絵づらはえらくカッコいいんだけどねえ。新幹線の通路で咲が電話してるシーン、窓に映る咲の顔で後ろのみっちょんが隠れる構図はサスペンス映画でよくあるんだけど、別にサスペンスなシーンでもなかったしなあ。