四畳半神話大系 #10 四畳半主義者

上下左右同じ部屋、どこまでも続く四畳半。ある朝起きた「私」はそんな四畳半世界に閉じ込められていた。オープニングの映像はこれだったのね。
それぞれの部屋は、「私」の選択で分岐したパラレルワールドの四畳半で、部屋から部屋へと渡り歩いて行くとそれぞれの部屋の違いが見えてくる。或る部屋には映画サークルで作ったビデオがあったり、別の部屋にはラブドールがあったり、これまでのエピソードに対応するような特徴的な部屋にも行き当たる。そして別の世界の「私」を見つけて、先週のラストにつながる。前回同様にメタな話だけど、今回はキャラの動きの痕跡だけを追いかける趣向。
写真の背景の中をシンプルな輪郭の主人公がうろうろする。これまでも多用されていた画面作りだけど、今回は特に徹底していた。なんだか人が消えてしまった部屋の中を幽霊になって徘徊しているような離人感が漂っていた。