マルドゥック・スクランブル/圧縮

テアトル新宿9時の回は立ち見が出てました。
絶体絶命のピンチ、というとこで終わります。テレビシリーズみたいな切り方だよ。昔はこういうヒキで延々続くシリーズものの映画とかあったらしいけど、いまどきこれはすごい思い切った試みでは。
パンフによれば、原作者がアニメ用に書いた脚本をボツにして、原作準拠に書き直させたとか。それって、よかったんだろうか。アニメ用の脚本ってのも見てみたいような。
1時間の尺に合わせてセリフを削りに削ったということで、キャラの感情の流れは整理され、ポイントが強調されて、かなりストレートに分かりやすくなったと思う。ただ、主人公バロットの能力とか、説明がほとんどなくなって、原作未読の初見者は果たしてこれでわかるんだろうか。バロットの能力が可能にした「できる」ことについては、それぞれ説明カットがあって、ちゃんと絵で描写されてることに感動するんだけど、説明を期待してスルーしちゃうと、もうわかんなくなっちゃう気がする。あくまでSFガジェット、と割り切ってアクションを楽しめばいい、ということなのかな。
声帯を失ったバロットも、姿を変えまくるウフコックも、口でしゃべるわけじゃない。主要キャラ二人がセリフで口パクがないというのは、なかなか面白い。
格闘、ガンアクション、カーチェイスとアクションシーンは見応え十分。少なくとも原作ファンなら、見て盛り上がれる。