刀語 #12 炎刀・銃

全ての制約条件をはずした七花が無双状態で家鳴将軍を倒す。それは歴史の改竄を目論んだ四季崎記紀の思惑通りではあったけれど、それでも尾張幕府は倒れず、歴史は変わらなかった。
西尾維新流の「戦争と平和」ということか。四季崎記紀の悲願は叶わず、とがめの復讐も成らず、死に場所を求めた七花は生き残る。結局関わった全ての人の目論見は外れ、なにも変わらない。変わったのはせいぜい「ちぇりお」の意味くらい?
それでも、みんな生きていたんだよ、と最後のナレーションでしめる。まあ、そういうこと。これはよいトルストイ
感情丸出しの萌えキャラで、且つ自分の気持ちも感情もすべて駒だと言い切る冷徹な人格という水と油のような二面性を併せ持った奇策士とがめという複雑なキャラを見事に描き出せたのは、すごいね。静かな水面下に潜む白蛇は、とがめのキャラを象徴する図。志半ばにして死ぬことが幸せだと言うとき、身にまとわりつく蛇のような骨絡みの呪縛は昇華する。美しい情景だったが、これはアニメオリジナルなんだろうか。原作小説の描写はどうなってるんだろう。

423##感想率調査参加パスワード申請しました。##2010/12/14 02:16:08