屍鬼 蔡蒐話

炎に包まれて外場村は亡びる。夏野は辰巳と最後の対決。これがやりたくて夏野を残したのね。少年マンガらしい最後の勝負がないと、ひたすら鬱鬱とするラストだからなあ。原作小説ではそのまま死んじゃうので中盤以降は筋を切り詰めるための辻褄合わせに便利使いされてた感じだったけど、もうちょと伏線がほしかったかも。火が出るところの描写がなかったけど、もしかして山入に火をつけたのも夏野という設定なのか。
昭も助かってたのね。マンガ版だと夏野が助けたふうな間接的な描写があったけど、なんか髪の毛立ってね?人狼?ちょっと人狼多過ぎませんか。かおりの一人だけの戦いのエピソードは削られてしまったのね。その代わりなのか、恵の最後は尺を使って念入りに描かれていた。
七千枚に及ぶ長大な原作小説を巧みに整理して2クールでよくまとめたと思う。祀る神のいない、祭壇だけの教会に象徴される、神を巡る信仰と救いのテーマはどうしてもかすんでしまった気がするけど、それはアニメ化における選択の問題でしょう。
エピローグぐらいは小さな窓でなく、エンディングにかぶせてくれてもよかったのでは。