サンクタム

キャメロンの新作3D、なのにえらく上映館が少ないと思ったら。
設定は派手だし、見せ場もサスペンスもあるけど、話はけっこう地味で重たい。地底の水没した洞窟が本気で息苦しい。ウツ展開なので、痛快な活劇とか冒険とかは期待しない方がいい。余計なものを削ぎ落した、ストイックな傑作。人間の生きる意思と自然のガチバトル。
未踏の洞窟探検とか、ドキュメンタリーの映像だと、なにがどうなってるのかよくわからなかったりするけど、計算された照明で見せてくれる劇場映画だから、見たいところは全部見れる。あんまし見たくないとこも。とりあえず今まで見た中では、一番3Dが効果的だった。狭いとか広いとか深いとか、奥行きに迫力があった。
とにかく、人はいっぱい死にます。死はほんの些細なきっかけで、突然に襲いかかり、無意味で惨たらしい。バディを失い、装備が尽き、それでも最後まで残る武器が、生きるという意思である。