ちはやふる #17 みちこそなけれ

大会で決勝まで戦い抜くにはまず体力、ということで夏休みに体作りからはじめたかるた部は、ついに部活対抗リレーで運動部をおさえて見事優勝するまでになりました。ということですっかり体育会系の扱いになったけど、でもやっぱりかるたは文化なんだと、かなちゃんは力説します。
いかに素早く反応するか、というフィジカルな側面、決まり字の変化を追い続けるパズル的要素、試合の駆け引き、そしてそもそもの和歌自体の意味背景、と競技かるたの多面的な性格を描いていきます。かるた部の部員各人がそれぞれ自分なりのアプローチで取り組むことで、かるたの奥の深さを見せると同時に、各キャラ同士がかみ合ってチームを有機的に動かしていく描写にもなっている。
早さ一本で勝ってきた千早が、クイーンと戦うためにもっと武器を増やしていこうともがく展開で、構成としてはダレがちなところだけど、キャラ同士のドラマと、かるたそのものの魅力で、飽きさせずにぐいぐい引っ張っていく。ちょっとこれヤバいよ、稀に見る傑作なんじゃね?