山岸涼子「レベレーションー啓示」

ジャンヌ・ダルクの話です。フランスの田舎で暮らす普通の娘が天啓を受けて救国の英雄となってくわけです。読むとどうしても「日出処の天子」と比べてしまいますね。主人公のタイプは正反対だし、方や仏教、かたやキリスト教的な超現実的な力が見え隠れするところは似てるけど、「日出処の天子」では神仏はあくまで人間とは異質な世界の理のイメージだったのに対して、「啓示」の神は人間に命じ従わせる神として描かれる。同時にジャンヌを庇護し祝福するんだけど、睨み付ける目だったり否応無しに命令する声だったり、ちょっとホラーっぽかったりもする。奇跡なんだか妄想なんだか曖昧ながら、だんだんジャンヌの周りでお膳立てが整ってく流れが興味深い。
2巻はジャンヌがついにフランス王太子に会見して、兵を託されるところまで。
レベレーション(啓示)(1) (モーニング KC)
ジャンヌ・ダルクといえば最近ではドリフターズで火を吹いて暴れまわってましたけど、そういえば安彦良和ジャンヌ・ダルク描いてたな。
愛蔵版 ジャンヌ

愛蔵版 ジャンヌ