天才ファミリーカンパニー 二ノ宮知子

幻冬社コミックス スペシャル版全6巻
初出は月刊きみとぼく1994年12月号から連載
これは「のだめカンタービレの千秋真一の物語なのね。天才肌の自信家で性格の悪い男のまわりにわけのわかんない人間がいっぱい集まってくる。いつもいじめられてる夏木マニアの有吉は「のだめ」の峰竜太郎だろう。で、気がつくとなぜか周りのペースに巻き込まれて何でも屋をやらされてしまってる。永沢家3代にわたる芸術家と現実家の確執とか、話の構造を立体的にする仕掛けがいくつかあって、「書店のバイトの高校生がいきなり経営問題に首突っ込んで(巻き込まれて?)気がつくと外資を使って日本の外食産業再編を指揮してる」とか書いてるとトンデモない話なんだけど、それなりに説得されて読んでしまうとこは巧いなあ。
永沢さんも最初は才能を描こうとしてたけど、作者に迷いがあったのかなあ。