はてなダイアリー評議会議題5号

えらくひさびさな評議会。開催基準ってほんっとにわかんない。第2回の公聴会誤爆を理由にした削除についての言及があったから、運営側として待ってたネタだったのかもしれない。
キーワード説明文中の参考リンクがいまいち参考になんなくて、キーワードコメント欄と「含む日記」からたどる方が有益です。63個もついたコメントは削除・存続両極端の意見が火花を散らしていますが、言及日記の方は「誤爆キーワードはリンクスコアを下げて存続」が多いようです。
以下はid:hmori氏の整理です。(参照id:hmori:20051015#p3)

  1. 私の意見は、どんなキーワードでも邪魔だという理由で削除してはならない。それはリンクスコアで評価すべき問題だから
  2. スクの問題点は、リンクスコアが思ったより高い事。これは削除と復旧を繰り返しているうち、リンクスコアが低いという話が出て、消されないようにリンクスコアを上げている人がいるからだと想像している。これが大きくなると、削除もやむなしという考えも少しは理解できる。
  3. リンクスコアは理解されているのだろうか
  4. キーワード削除に関して、ルールはどうなのか?
  5. アンケートで、個々の問題に対応する事に矛盾を感じないのか?

この他にコメント欄では、ガイドラインの適用の問題が上がっています。キーワード作成ガイドライン中の「誤った自動リンク、いわゆる「誤爆」問題について」という項目が過去に「誤爆」議論を積み重ねた結果の合意事項であり、尊重されるべきである、という意見です。あくまで程度問題としてですが、ガイドラインの記述は誤爆を理由とする削除の根拠となっています。コメント欄での削除派の主張は、ガイドラインの記述を前提に、許容限度を超えているのでカギカッコ付きキーワードへの移行をすべき、というものです。(具体的な実態についてはコメント欄、およびid:n_kakka:20050910:1126279562参照)これは自動リンク機能を制限しつつ百科事典機能を存続させることで妥結するということになります。
id:naka64氏による削除論は、以上に加えて、ノイズが多すぎて使えないデータを「含む日記」として大量に集めるキーワードを放置することは、実験的調査的キーワードの存在コストを上げてしまうことを指摘しています。(実はいまひとつ意味がよくわかりません。スコアが下がりやすく、日記の閾値が上がり気味になり、また日記側の「キーワードを編集」によるリンク拒否等が行われてキーワードリンクが避けられる可能性を懸念しているということでしょうか。誤解があれば訂正いただけるとありがたいです。)
id:LNM紙による存続論は、コメント欄から要約すると以下の通り。

  1. 誤爆には意外な出会いというポジティブな側面がある。
  2. 誤爆が生じるのははてなキーワードとしての必然。一つの独立した単語として成立している語の削除やカギカッコ付きキーワードへの移行はキーワードのリンク機能を妨害することでしかない。

(こちらも実は今ひとつ趣旨を誤解しているかもしれません。わたしには、「誤爆することはキーワードの権利だ」と主張されているかのように思えました。)
ちなみに

426 :Trackback(774):2005/10/14(金) 10:51:19 ID:70guNlY4 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%a5%b9%a5%af 本当に不要だと思うのなら、リンク可に投票しましょう。 5以下に落ちたら「閾値が十分低いからいいのでは?」という意見が出て、 うやむやになり存続しかねない。

というのもありました。存続派のリンク可投票と混ざって、今のリンクスコアは非常に政治的なスコアになっていると思われます。

私見

一般論として、誤爆キーワードは削除ではなくリンクスコアによって誤爆回避されるべき、という意見は正論だと思います。ただ誤爆回避のために大量のスタブキーワードが登録されることも存続のためのコストであって、「スク」のようにコストの高いキーワードは削除もやむをえないと考えます。過去にも「でつ」(スヌーピーのAA)など、コストの飛び抜けて高いキーワードがありました。
また、ほとんどがダイアリーとのリンクに関する意見ですが、キーワードはフォトライフ人力検索、ブックマーク等他サービスでも利用されています。他サービスへのリンクにはリンクスコアも最長一致方式も関係ないようですが、他サービスに対する影響についての意見は乏しいようです。人力検索誤爆が問題にされないのは、人力検索のキーワードモデレーションを使ってる人が少ないせいではないかと思うのですが、それはまるまる誤爆のコストなのではないでしょうか。
(追記)
id:carrion-crow氏よりTBいただきました。「誤爆はキーワードの権利」というのはかなり踏み込んだパラフレーズかもしれないので慎重な表現に留めておいたのですが、あながち的外れでもなかったかもしれません。「誤爆する自由を」という方がいいのかもしれませんが、どうもこのあたりに対立軸がありそうです。