マリア様がみてる 未来の白地図

ネタバレつき

マリア様がみてる 22 未来の白地図 (コバルト文庫)

待望の本筋展開、まだまだ引っ張ります。マリみて界のツンデレクイーンの名をほしいままにする瞳子ちゃんナイス。まだデレがないけど。盾ロールって流行りそうだね。
祐巳と由乃の妹問題を同時並行させて、それぞれのキャラをうまく立たせた展開。可南子ちゃんがいきなり大活躍したのはちょっとびっくりしたけど、乃梨子・可南子と瞳子サイドにもってって瞳子ちゃんを孤立させないのがマリみてのマリみてたる所以。絡まり合う思惑も、章ごとに語り手の変わる手法をうまく使いこなして、登場人物たちの動きをフォローするように読者を誘導していく手並みがとてもスムーズで、物語の厚みになってます。中心は祐巳ちゃんのエピソードなんだけど、黄薔薇、白薔薇、それぞれ見せ場を作って最後は祥子さまで締める配分もお見事。自分のペースを取り戻して突っ走る由乃ちゃん、なんか久々に生き生きしてて満足。お姉さまの作った飾り付けをしっかり持ち出してくる祥子さまとか、細かい描写が行き届いてます。
お使いの挨拶とかの描写が妙に細かいのは、もしかして教育的配慮なのか。
しかし、ツイスターゲームって、スカートでやったのか？なんにも書いてないんでえらく気になったんですけれども。