古畑任三郎ファイナル 2「フェアな殺人者」

イチローが自分自身を演じてる。当て書きの三谷幸喜としても相手にとって不足はない、というかさすがにやりにくかったのかも。準レギュラーの向島元巡査の伏線をここで回収するという奥の手をぶつけてきました。伏線を回収しないのが芸かと思ってたのでけっこうびっくり。前に沢口靖子がやった嘘をつかない犯人、というのをさらに捻って探偵とゲームを楽しむ殺人者という設定と組み合わせるというかなりな無茶も、イチローという役者を得てこそ説得力が出ると考えるとこれしかありえないと思ってしまう。イチローのキャラの持つ重みと、本筋に絡んでくる向島の重たい設定とがぶつかり合ってどうなることかと最初はハラハラしたけど、あっという間に古畑ペースに戻って、私も引き込まれてしまった。最初のイチロー到着を報じる中継映像が伏線とは気付きませんでいた。
しかし、ハッタリとは対極にあるようなキャラでも、やってることはアカギのオープンリーチと一緒だよなあ。