感想調査
http://anime-research.seesaa.net/article/36724548.html
2007春調査(2007/1-3月期、終了アニメ、51+7作品)
01,NANA,A
02,妖逆門,x
03,蒼天の拳,x
04,武装錬金,x
05,Kanon(新),x 視聴途中のため、評価保留
06,牙 -KIBA-,x
07,少年陰陽師,x
08,RED GARDEN,x
09,シュヴァリエ,x
10,ネギま!?(2期),x
11,TOKYO TRIBE 2,x
12,ゴーストハント,B
13,天保異聞 妖奇士,x
14,彩雲国物語(1期),x
15,NARUTO -ナルト-,x
16,ひだまりスケッチ,x
17,京四郎と永遠の空,x
18,月面兎兵器ミーナ,F
19,奏光のストレイン,x
20,MAR -メルヘヴン-,x
21,RGBアドベンチャー,x
22,デジモンセイバーズ,x
23,ショートDEアニメ魂,x
24,地獄少女 二籠(2期),x
25,ひまわりっ !!(2期),x
26,Venus Versus Virus,x
27,おとぎ銃士 赤ずきん,F
28,パンプキン・シザーズ,x
29,ぽかぽか森のラスカル,x
30,ヤマトナデシコ七変化,x
31,パッタ ポッタ モン太,x
32,護くんに女神の祝福を!,x
33,しばわんこの和のこころ,x
34,リトルアインシュタイン,x
35,シルクロード少年 ユート,x
36,ふしぎ星の☆ふたご姫 Gyu!,B
37,オーバン・スターレーサーズ,x
38,ファイテンション☆デパート,x
39,金色のコルダ -Primo Passo-,x
40,ときめきメモリアル Only Love,x
41,銀河鉄道物語 -永遠への分岐点-,x
42,ふたりはプリキュア Splash Star,x
43,まじめにふまじめ かいけつゾロリ,x
44,すもももももも -地上最強のヨメ-,x
45,Master of Epic The Animation Age,x
46,ハローキティのりんごの森のミステリー,x
47,がくえんゆーとぴあ まなびストレート!,A
48,新星輝デュエル・マスターズ フラッシュ,x
49,恋する天使アンジェリーク -かがやきの明日-,x
50,おねがいマイメロディ -くるくるシャッフル!-,A
51,スーパーロボット大戦OG -ディバイン・ウォーズ-,x
(以下、注意)
52,SHUFFLE! Memories,F
53,神様家族(地上波放送版),F
54,FLAG(バンダイチャンネル),x
55,幕末機関説 いろはにほへと(GyaO),x
56,ProjectBLUE 地球SOS(地上波放送版),A
57,砂沙美☆魔法少女クラブ(地上波放送版),x
58,コードギアス 反逆のルルーシュ(23話まで),C
{追加評価}(自由記入、過去参加者のみ)
{総評、寸評など}(自由記入、引用する場合あり)
「がくえんゆーとぴあ まなびストレート! 」
作画も含めて最後までレベルを維持して崩れなかったし、今期一番の収穫でした。
いろいろ論争のタネにもなって感想サイト的にも盛り上がった作品だった。後から考えると、このアニメは一貫してコミュニケーション、「人から人へ伝わるもの」を扱っていた。単なる情報の伝達ではない、伝えられた側がそれによって変化せざるをえなくなる、そこまで含めて「伝わる」というんだ、というのがこのアニメのスタンス。だから、学美が海外から転入してきて始まったこのアニメは、学美ではなく光香が海外へ留学していくことで終わる。もともと自分から生徒会に入って、先輩が卒業した後は一人で生徒会を支えてたみかんは、学美に一番反応して自分は学美になりたかったんだと気づく。たかちゃんに憧れたり、みかんの百合体質って自分に不満で自分にないものを求めてる現れなんだろうけど、学美に出会って、自分の中にあった学美的なものに気づいて、それで自ら変わっていこうとする。人から人に伝わっていくというのは、つまりそういうことなんだ。
仲間同士のつながりがヨコ軸なら、世代を超えて伝わるものがタテ軸。園長先生が寮に託した想いが学園祭の復活につながる。舞台を近未来にもっていくことで、今高校生やってる子が、大人になって、自分が高校生だった時の想いを生徒達に伝えるという時間的な広がりをイメージにもたせている。タテ軸とヨコ軸が交差して、幅広いコミュニケーションが生まれるのが「がくえんゆーとぴあ」。
あと。伝える手段として言葉は重視されていないのもポイント。歌や超演出がメインで、言葉は新左翼用語の演説がパロディとしてもちだされるくらい。掃除やら大工仕事やら実際の作業を一緒にやってくことで仲間になっていくエピソードが繰り返されているのも、経験を共有することが言葉による説得に対比されている。ストーリー上のカタキ役になった愛光学園の理事長も無人格な体制の象徴ではなく、議論や交渉のできる相手として描かれる一方で、学園祭に紛れ込んでくるチンピラとか「話の通じない相手」というのも出して、なんでも「話せばわかる」世界とは違うことも見せている。芽生のツンデレってのも、態度が言葉を裏切っていく属性だしね。言葉というものの役割を限定したうえで、いろいろなレベルのコミュニケーションを描いていた。ただいずれも「まっすぐ」「ストレート」に伝わっていくんだ。
「NANA」
原作がまだ連載中で話終わんないから仕方ないんだけれど、1年かけたのになんだか中途半端な終わり方でもったいない。セカンドシーズン、ヤル気まんまんみたいなのはいいけどね。救いのないけっこうドロドロした話を、ギャグを混ぜ込んで中和しつつも、ねちっこく描写して他にはない存在感を見せてた。最後の1クールになると狭い人間関係が煮詰まってく中でナナの孤独感が増していく展開にけっこう引き込まれた。バンドの話だからって、作画でハルヒとはりあったりは決してしないのはマーケットの違いなんでしょう。
「ゴーストハント」
えらく原作に忠実なアニメで、嬉しくもあるんだけれど、結果として投げっぱなしで終わっちゃうんだったらアニメ版としての独自性を考えてもよかったかもね。
「ふしぎ星の☆ふたご姫 Gyu!」
少なくともOPはS級。本編中も動きに魅力のあるアニメだった。
シリーズの方向性が迷走してたり、中だるみしてたり、けっこう見るのがつらかった時もあったけどビビン編になって盛り返してたし、ラスボス若本との対決もよかった。最初かなり不安視されてたエリザベータもちゃんと立ったし。うまくまとめたと思う。
「おねがいマイメロディ〜くるくるシャッフル!〜」
歌をめぐる三角関係は話の都合で引き延ばされてツラかったし、1年目の殿堂入り級に比べるとフツーのアニメになっちゃった感は否めない。なんか2年に及ぶシリーズの決着、というにはバタバタと前シリーズの自己パロディに紛れておわっちゃったような。でもこれだけの沢山のキャラを育て上げた功績は揺るぎようがない。
「Project BLUE 地球SOS」
半世紀前のSFをそのまんま今の技術で映像にしちゃった。レトロモダンなデザインだけじゃなく、科学技術に寄せる信頼の迷いのなさとか類型的なキャラクターとか、敢えていじらずにそのまんまもってきちゃった。おかげで話はわかりやすいしサクサク進むし、いいことだらけじゃん!でもクライマックスはちょっとしょぼかったかも。
「コードギアス 反逆のルルーシュ」
そもそも都市ゲリラが戦闘用ロボを駆使するなんて無茶設定をお約束として受け入れたとしても、ネタアニメにしか見えない。
30年前にガンダムが初めて放送されたとき、戦争を描いたアニメだと言われたけど、そのとき参考にされてたのは第二次大戦だった。その十年前にはベトナム戦争ってのがあって、現代戦争といえばベトナムが引き合いに出された時代というのもあった。サイボーグ009だってゲゲゲの鬼太郎だってベトナム行って戦争してたんだけど、ただアニメには出てこなかった。その後ユーゴ、アフガン、イラク、レバノン、と何度も戦争はあった。でも、相変わらずハリウッドの反ナチ映画みたいな世界観で相手だけすげ替えたような話を見せられるわけだ。オリジナルとか捨てて、むしろ打海文三アニメ化してくれ。