狼と香辛料 #2 狼と遠い過去

渋いアニメだなあ。
炉の脇で、農園主相手に為替の話とかするわけです。男同士の仕事の話で、横で奥さんがつい居眠りするような類いですよ。それを見て声をかけてくる軽そうな若者がもちかける儲け話ってのが銀貨の改鋳のうわさで、ほんと渋いネタをついてくる。派手なアクションも無茶なハッタリもない、どちらかというと地味な駆け引きのネタを語って面白いのは、原作の手柄なんだろうなあ。ホロが言い過ぎてケンカになったときも、耳の表情で負い目を感じてるところを表現しつつ、意地を張るでもない素直に謝るでもない、負い目を相殺して対等に戻すという駆け引きに持ち込むというのが、人と狼の違いやそれぞれの感情を表しつつキャラも立てて、このお話のカラーを端的に示していた。
ホロの描き方は、可愛らしさと神さびた威厳とをうまく合わせて魅力を出している。郭言葉と公家言葉のちゃんぽんみたいな言葉遣いは、桜姫東文章みたい。