政治が溶解する…

鳩山由紀夫首相は沖縄県仲井真弘多知事との会談で、「現実」という言葉を何度も口にして、県内移設への理解を求めた。
 米軍普天間飛行場の移設問題を語るとき、首相はこれまで「沖縄県民の思い」という抽象的な言葉を多用していた。その「思い」をあまりにも重視しすぎた結果、「現実」に目を背けてきた面は否めないだろう。
 首相が「非現実的」と認めた県外・国外移設案。それを最初にぶち上げたのも、首相自身だ。

「(最低でも県外と言った)当時、海兵隊が抑止力として沖縄に存在しなければならない理由はないと思っていた。学べば学ぶにつけて(海兵隊の各部隊が)連携し抑止力を維持しているという思いに至った。浅かったと言われれば、その通りかもしれない」

米側は、杭打ち桟橋方式について、過去の日米協議でテロの危険性が高いことを理由に却下した経緯などを指摘。徳之島案については、「沖縄の海兵隊陸上部隊との距離が離れすぎていて、運用上受け入れられない」と明確に反対する立場を表明した。

オバマ大統領として、あるいは米国がどこまで理解しているか、まだ判断がつかない」と発言した。
 「『沖縄の負担を軽減させるために協力してもらいたい』と(米側に)言ってきた」と強調した後に飛び出した。

訓練中には、中国海軍のヘリが2度にわたり、海上自衛隊護衛艦に接近する事態も発生した。

海監51は無線で「中国の規則が適用される海域だ」と測量中止を要請してきたという。測量船に中国船が接近し、調査の中止を要請したのは今回が初めて。外務省は4日、「日本のEEZ内での正当な調査だった」として中国政府に抗議した。

日本の政治混乱の要因は鳩山由紀夫個人の資質に由る所が大きいようだ。理想を語るのはけっこうだけれど、現実化する方策をまるで持ち合わせていない。自分の思い込みだけで突っ走って周りが見えてない。それを止める人が民主党内に誰もいないし。「勢いだけで掲げた明らかに無茶な目標」で支持を集めるのがいかに危険か、というのは歴史の教訓なんだが。
しかし、いいタイミングで抑止力のなんたるかを具体的に教えてくれる中国って、実は親切?