ペネロープ・バジュー「エロイーズ」

エロイーズ (本当のワタシを探して)

エロイーズ (本当のワタシを探して)

フランスのコミックはBDと言って、美術書に近いようなものだけれど、これはもっとポップな感じ。まあ値段はそれなりにしますけれども。
読み味はむしろ日本のマンガに近いけれど、表情のコケットリーとか、やはり日本のとは違う、ヨーロッパのテイストが面白い。
主人公が記憶喪失で、「ここはどこ、私は誰」の状態でいきなり始まります。手元のバッグに入ってた手帳で、自宅の住所はすぐわかったけれど、帰ってみたら電子錠の暗証番号がわからない。と、何もわからないところから、小出しに出てくる手がかりの出し方が巧くて、読み出すと止まらない感じで引き込まれます。主人公が、かなり困った状況にも関わらず、結構のんきというか、図太いところがよい味になってるし、展開も早くて飽きさせません。同作者の、前作。ほぼ1ページで1本だから「あたしンち」とかより短い。読んでくリズムは萌え4コマに近いかな。サクサク読んでいく感じ。
(アラサーフレンチガールのさえない毎日)というサブタイ通りの内容です。