諫山創「進撃の巨人」

進撃の巨人(23) (講談社コミックス)

進撃の巨人(23) (講談社コミックス)

23巻は一転して、海の向こうの本国に帰ったライナーたちの物語。失敗に終わったパラディ島作戦から4年後、マーレ帝国軍はパラディ島制圧作戦を準備する。
最初の頃は、圧倒的な巨人の群れに対して、絶望的な戦闘を繰り広げるというストーリーで、謎は多かったけれど話のベクトルは確固として一貫してた。謎が解き明かされると、壁の中の狭い世界から一気に広がって、海の向こうの大帝国だの1800年ほども続いてる憎悪の歴史だの言われた時はどうしようかと思った。ここにきて風呂敷広げまくるとは、こっからどこに向かってくつもりなんだ、と当惑してしまったのだけれど。どうもガチの戦争になるみたいだ。
とりあえず23巻では、マーレでもやっぱり調査兵団みたいな、やたら消耗率の高い戦士たちがいて、巨人兵器を運用した戦争をやってる。壁の外の世界では対巨人用兵器の開発も進んで、巨人の優位性も脅かされつつあるが、それでも調査兵団の立体機動なんて特殊部隊はいない。獣の巨人の人は、リヴァイ兵長に襲われたのはトラウマになってるみたい。