恵三朗「フラジャイル 病理医岸京一郎の所見」(原案 草水敏)

検体を調べて診断を下す病理医の物語。担当の患者を持たず、患者と直接会うこともない、様々な検査で採取された検体を分析したり観察したりして評価する。とは言え実際の治療は担当医の仕事であり、病理医の報告は参考資料である。なので病理医の判断を無批判に受け入れる医者もいればイロイロである。ということで、診断から治療方針を巡って医者同士の間のドラマが生まれる。
医療ものだと、医者と患者、あるいは看護師のドラマは色々読んだけど、検査技師とか製薬会社の営業とか絡めて診断に関わるドラマを構成してるのは初めて読んだ。出てくるキャラもみんな立ってるし、面白い。ドラマ化してたらしいけど、それは知らなかったね。
10巻は小児癌とクオリティ・オブ・ライフの話。最近ではガンの告知は当たり前らしいけど、小児癌はまた別。