おねがいマイメロディ きららっ☆ #52 夢の橋から出発

最終回。最後に残っていたきららが夢を失って、マリーランドが次第に消えていく。夢をあきらめるな、と消えかかりながら最後に喝を入れるのはクロミ。やっぱりクロミには燃える展開が似合うよなあ。
クロミマイメロも消え、ひとりぼっちになったきららがこれまでを思い出しつつ「もう夢をあきらめない!」と叫ぶとマリーランドが復活。変身して美少女戦士になったきららとクロミ、バク兄弟のチームが毛ガニ大臣に立ち向かって見事にカニ鍋にするのでした。マイメロは最後までボケ通しました。
流れ星も復活して世界は夢を取り戻してハッピーエンド。最後は2期のエンディングが流れる中で歌ちゃんたちも登場し、四年間楽しませてもらったなあと感慨にひたれる終わり方でした。恒例の温泉はないのか。
絶望の中で夢を失わない、というのはそれこそミンキーモモでも繰り返してたテーマで、セーラームーン1期のラストは少女アニメとしての一つの到達点であったと思う。その点でマイメロのこの終わり方は表現としてさみしかった。
3年間のシリーズでキャラがすっかり確立したマリーランド住人たちを、時間をさかのぼって描くという設定のためにあまりキャラがいじれず、どんどん煮詰まっていったのは、シリーズ最終作としては似つかわしかったかもしれない。ただかわいくおねがいするだけ、というマイメロのヒロインとしての存在意義がバク十一郎のショタパワーに負けたり、それでも応援するだけのスタンスは確固としてたり、ファンシーキャラの立ち位置を身もフタもなく体現していたのが露になってしまったのは、すごかった。
唯一成長を描けたのがそらら王子なんだけど、それが最後のオチでふっとばされちゃうのはあんまりなような。
シリーズ全体をふりかえっても、とにかく立ちまくるキャラを輩出した点では他を圧倒していた。とりあえずサンリオはウサミミ仮面の商品化をしてほしい。