樹なつみ「一の食卓」

一の食卓 4 (花とゆめCOMICS)

一の食卓 4 (花とゆめCOMICS)

明治維新後の新撰組斎藤一を、横浜居留地内のパン屋を舞台に描くマンガ。しかしパン屋で働く斎藤一って……
一応警察の密偵として、岩倉具視の後援するパン屋に勤めることになる、という設定ではあるし、パン種の材料集めに奔走したりもするけど、アクションシーンもしっかりあります。ヒロインはフランス人シェフの下で欧州料理を修行しつつパン屋を切り盛りするはるちゃん15歳。少女マンガとしてラブコメ担ってますけど、大久保利通西郷隆盛としっかり絡ませてくるあたり、西南戦争描く気満々ですね。萩尾望都王妃マルゴ」、山岸涼子と歴史マンガやってるし、樹なつみがどう明治維新を描くのか興味津々です。
一の食卓 1 (花とゆめCOMICS)
一の食卓 2 (花とゆめCOMICS)
一の食卓 3 (花とゆめCOMICS)
王妃マルゴ 4 (愛蔵版コミックス)
レベレーション(啓示)(1) (モーニング KC)
新撰組の少女マンガ、といえば今長期連載中の「風光る」があります。沖田総司主役の少女マンガで、史実と時代考証に拘りつつ、ヒロインは新撰組に男装して入隊して、ずっと男のフリをし続けるという、ほとんど無茶振りとしか思えない設定を成立させるというなんだかスゴイことをやってます。日本史を通しても有数の混乱期だった幕末の京都を舞台に、しかも敗軍の治安部隊がメインの少女マンガって、やっぱ苦しいっす。勿論創作なんだから歴史上の人物をどう解釈しようと原則自由なんだが、沖田キャラを基準に新撰組から幕府、薩長、時代背景まで合わせるとなると、考証にもこだわってるだけに渡辺史観という感じになってきて、違和感を禁じ得なくなってくる。とはいえ、斎藤一とか伊東甲子太郎とか、キャラ立ち強烈でいつの間にか風光るキャラでイメージが固定されてたりする。29巻は鳥羽伏見で幕府がボロ負けして、慶喜が江戸にサッサと逃げ帰るまで。こっから新撰組って基本的にロクなことないんだけど、どこまでやるんだろう。榎本武揚が出てきたってことは五稜郭までやるんだろうか。ヒロインは架空の人物だから、生き抜いて明治維新後も続けられるっちゃあ続けられるんだけれども、まさかね。
そういえば前の大河ドラマで三谷さんが「新選組!」やった時、私の沖田総司と違うって怒ってたような。2004年だっけ。
参考リンク:[id:AYS:20040328:p1] http://blogs.yahoo.co.jp/johnny_a_depp2001/11166169.html
http://zerodama.com/diary/20040401.html 4月2日付記事
2004年だと結構ネットに残ってますね。